夕暮れ突然の雨
僕は抱きしめられずに
一人君はその細い肩を濡らしていた
白く霞んだ町並み
飛ばす車 水しぶき
誰かを待つ人の姿も今は消えていた

僕等はいつの頃からか
大人になってしまったのだろう
そして今にも 君の匂いも
風のざわめきも 横顔も
忘れてしまう

あんなにも優しくて
ゆっくりと過ぎていく毎日に
僕ら退屈に過ごしていた
気付かずに笑ってた

こんなにも苦しくも
足早に過ぎていくこの頃では
あの頃が導いて
励ましてくれるのです

寂しがりやの僕なら
ここで大丈夫だと
そんな顔をしても二度と戻って来ないと
それは判っているけど
判りたくもないけれど
その声を聞いただけで救われた気持ちさ

僕らはいっぱいにかみしめて
大地踏みしめてしがみついている
毎日愛想のない笑いに
飲み込まれないように
なんとかやっているよ

困難で苦しんで 落ち込んで
そんな時には思い出す
話し掛けてくるみんなの
声が聞こえてくるようさ

ゆっくりと流れ出す新しい風に乗り
また行きたいな
いつものね しなやかに
折れてゆく ナロウカーブ


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