まるで群青が天体から降り注いだような虫の声を聞いた。
気のせいなのか、すぐにそれは奇妙に折れ曲がった調子で、
地下鉄に消えた。

軋むレールと、故郷の風景が、混じり合った、半透明の視界。

シャランフェー シャランフェー シャランフェー
タラントロン タラントロン ファランソロン
ファランフォロン シャララン、、、、。
染まって、乾いて、泳いで、揺らいでる、消えてく、
心を、私を、明日へ留めるアナザーワールド。

独特のリズムで、ゆっくりと早く、確実に、全てが進化する。
体の長い節足動物が、キシキシと土を噛みながら進んでゆくように。

都会の異臭も、今では慣れた、吹き付ける、地下鉄の風も。

染まって、泳いで、染まって、揺らいでる、消えてく、
心を、景色を、明日へ。
繋いで、繋いで、繋いで、絡める、絡まる、
心を、私を、世界に留めるアナザーワールド。


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