こぼれ落ちてゆくひかりたちが
木々の枝を揺らし 奏でる音
重なり合ういのちの鼓動に 耳を澄ましてみて
聴こえてくる 森の声

たちこめる霧と闇 ひとり歩いた夕暮れ
優しく通り過ぎる風にことばをそっと預け

女神が残した約束のうた
大樹(せかい)に届けたら
ひとつ ふたつ 導く
螺旋描く灯(あかり)の花

淡く燈されたひかりたちが
消えてしまう前に 摘み取りましょう
足元をふわり照らしながら 耳を澄ましてみて
聴こえてくる 森の声

透明な茎を水が伝い流れる旋律
触れた葉をも震わせ 波紋のように
この森を 世界を 包み込んで
溢れだすいのちの音色は
貴方の宿命(さだめ)を 心を 受け入れるでしょう

訪れた静けさに瞼を閉じて眠りにつく 月夜の影
こぼれ落ちてゆくひかりたちが またひとつ弾けて
奏でた ゆめ


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