春が僕にぶら下がって季節の変わり塞ぐから
「それは雨のせいだね」と赤らめた頬伝う言葉
もう少し近く駆け寄って同じ目線感じたい
其れすら叶わない状況が雨を無口にさせた
無垢なその目は何を見ているの?
過去になる"今"閉じ込めた、細いその手で掴み離さない、淡い芽が咲きますように
咲いて咲いて力の限り
真っ白な君に色をつけた、茜色の二人の時が、無意味なままでまた夏が来るから
もう少し歩こうか
今日は少し寒いねと傘を持つ手が震えます
其れすら美しい状況が、雨に息を添えた
「だからお願い君のそばにいさせて」
泣いて泣いて泣くだけないて
雨あがる頃君はいない
思い刻む二人の針が、戻りますように…空を仰ぐ
遠く遠く手を振る君に、素直になれずそっぽ向いた
いじけ顔に夕闇が溶け、君が少し大人になる
咲いて咲いて力の限り
真っ白な日々に色をつけた、茜色の二人の時が、綺麗なままでいて欲しいと願った
或る皐月香る花が雨に濡れた日
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