囁く風の声の旋律 時雨の心を攫い過ぐ
透かした紺碧の空は 桔梗色に変わるの

移ろう幻は 赫焉として出づ
寄り添える追憶と共に巡らせ

重ねた灯菱の想いは辿り来た路の標
幾十許の言ノ葉よりも一つの紋
駆け出す足音は遥か永久の遠音へ
纏った螺旋の誓いをこの両手で刻み込んでゆく

弾けた水泡の瞬間に 静かな心もうち靡く
棚引く薄蒼の雲は 鴇色の夕空に

揺らめく紅は 絆す囲いを抜け
夢現の狭間を飛び越えて行け

連ねた灯菱の想いは守り来た路の標
幾重の織色羽よりも一つの紋
始まりの瞳の奥は最果ての向こうへ
纏った確かな誓いをこの両手で刻み込んでゆく

朧げな雲居に響く 幾千の心声
水面に映した琥珀の願い
影踏みより先で宿して待て
天つ空よ

貫く灯菱の想いは紡ぎゆく未知の導
幾十許の言ノ葉より そう一つの紋
駆け出す鼓動は遥かな永久の遠音へ
纏った全ての誓いをこの身体で刻み込んでゆく


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