「故、」

声すら聞こえぬ夢故、
か弱き妄想。
『あなたの香りを忘れたくない。』
ずっと。

その先には何が見えるのかしら。
大切な希望や願望、消してあげる。

愛が故、枯れる花弁。
哀しき月明かり。
息を沈め、空溶かし、今艶を求む。
降り注ぐ優しき愛で、
あなたを愛惜しむ。
亡きを見つめ、飛び続け、尚、伴膳を望む。
羽ばたいて。

夢すら叶わぬ此処故、
儚き表情。
『私の香りを忘れないでね。』
永遠に。

この先から何も見えなくなっても、
この場所に置いといて。
いつか消えてあげる。

愛が故、枯れる花弁。
哀しき月明かり。
息を沈め、空溶かし、今艶を求む。
降り注ぐ優しき愛で、
あなたを愛惜しむ。
亡きを見つめ、飛び続け、尚、伴膳を望む。
羽ばたいて。

不意に見せた愚の涙の訳、
悲しきかな届かずに。
冷めた視線に粉々にされ、
叶わぬ愛を、抱き締めて。

愛が故、枯れる花弁。
哀しき月明かり。
息を沈め、空溶かし、今艶を求む。
降り注ぐ優しき愛で、
あなたを愛惜しむ。
亡きを見つめ、飛び続け、尚、伴膳を望む。

灰となり朽ちる身体に、
哀しき首飾り。
息は沈み、夜、軋み化け、毒を嘆く。
振り返る事も出来ずに、
あなたを片付ける。
亡きを見つめ、泣き続け、飛び、覆滅して。
『ありがとう。』