NoGoD/欠片

果実は嗤う

NoGoD


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『欠片』収録

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  • 不自由など無いけど
    決して満たされない
    ただ繰り返している
    色褪せた毎日で

    ふと見上げれば菩提樹に
    紅い欲望見えた

    揺れる果実から漂う香りは
    人を惑わし終末へと誘う
    罪人の声は届くはずもない
    遥か彼方で息絶えている

    その実を口にしたら
    新しい世界が見えた

    徐々に蝕まれていく
    体、そして心が

    揺れる果実から私を食べてと
    声が聞こえる 償うべき定めか
    罪押し付けられこの世に生まれた
    今の時代に何を求めて

    紅く 紅く 菩提樹の木が燃える
    これ以上悲しみの種 撒かぬ様にと
    決別した過去と炎
    また果実は嗤う

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