午前9時のアスファルト 自転車を焦がした
昨日の夜えらんだ“夏のアルバム”をとりあえずまわした
風をあつめて 君に会えるかな
電車に乗り込んだ

あぁほらいた いつもの位置で
そとをみつめてる ずっとみつめていた
次の駅で 降りてしまうんだっけ
時よとまれと 願ったところでさ

君は夏の光を編んだ髪 風になびかせて
蜃気楼の中へと溶けるように降りていく
あれは 夏の幻 のぼせる前にさっき買った
さいだぁ 流しこんで 忘れる なんて できない
気付けば終わっていた“夏のアルバム”
リピートしよ

午後1時のアスファルト 天気雨を飲み干した
日差しは首の後ろを じりじりと焦がした
そうさぼってしまったもんは 今さら仕方がないさ
野良猫みつめ考えた さてさてどこいこう?

あっそうだな いつもの場所で
空でもみつめてよう ぼうっとみつめていよう
ふと今朝のことが 胸を横切ったって
すみにおしやって ボリュームをあげていく

シャツは夏の光を反射して 目の端をつつく
逃げる水の中へと石ころ蹴り込んでいく
すべてが夏の幻 のぼせる前にさっき買った
さいだぁ これもうぬるくなってるや

ちょっとまって…
夢かな それとも日差しに酔ったのか
いつもの場所 鉄塔の下に
君がいる 君がたっている みつめていたんだ
君は夏の光を編んだ髪 風になびかせて
蜃気楼の中へと ぴょんと跳ねて 消えた
僕は夏の光を浴びすぎて おかしくなってる
鉄塔の日陰にどっと 倒れ込んで 考えた

やっぱ 夏の幻! のぼせる前に冷えきった
さいだぁ 買ってこう
今年の熱が冷めないうちに 誓ってみた
“明日は君に声かけてやる”


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