君は本を読む
私が読まない本を読む
君は本を読む
私はその感想を聞く
君が読んだ本を
頑張って私も読む
君が読んだ本を
少しずつ私も読む

活字は苦手 同じところを何回も
繰り返し繰り返しキリが無い
だけど君が涙を流したシーンで
同じ数だけ涙を流してみたい

知らなかった世界が目の前に現れる
作者のフィクションか?
とても淡い恋の話だ
いつも見逃してきたような景色が
頭を敷き詰めて行く
作者は書いた この続きは自分で作りなさいと

君は本を読む
私はその横顔を読む
いつもその本は
ハッピーエンドじゃないの

漢字も苦手 見たこともない単語が
ぐるぐるぐる 目が回りそうだ
だけど君がわからない言葉を今度は
私が教えてあげられたら良いよね

知らなかった世界が目の前に現れる
気の利いた台詞が物語を彩る
いつも見逃してきたような景色が
頭を敷き詰めて行く
この本に終わりは無い
続きは自分で作りだすのだ

くたくたになった
栞の役目は終わり
最後の余白に
私なりのハッピーエンドを

知らなかった世界が目の前に現れる
作者のフィクションが
ノンフィクションに変わる
君と見てきたこれまでの景色が
頭を敷き詰めて行く
私は書いた この続きは君と作り出すのだ


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