空に散っていく声
緩く弧を描く その手
揺らいでいる言葉
そこらじゅうに 散らばった

溶かした言葉が蒔いた色
ぽたり青空に落ちた雲

遠くなって 遠くなって 遠くなって
気がついた
戻ったって 戻ったって
見つからない 見つからない
いつだって 今だって
かけがえのない あなたは
もう 見えなくて 触れたくても
この手が 届かない

暗い海の底で
眠るように泣いていた

少し眠くなる体温と
過ぎてゆく空と春の音

遠くなって 遠くなって 遠くなって
目が覚めた
探したって 探したって
見つからない 見つからない
どこだって 夢だって
かけがえのない あなたは
もう 見えなくて 触れたくても
この手が 届かない

もしかしたら とか なんて
淡い期待 以前に 笑えない
それでも何かに祈る僕は
寂しいだけ?

遠くなって 遠くなって 遠くなって
気がついた
戻ったって 戻ったって
見つからない 見つからない

行くあてなんて無いけど
僕が見ている景色が
遠い遠いどこかで
君もみていますように

暮れ始めた温度が
君のように冷たくて
懐かしく思えた
夢の中 眠る君への歌


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