──「煌く星の病」──

紺碧の中。眼球、夜が映る。
増殖する、星型の模様。
薬師の顔が歪み、語る。

「あの子を助ける事はもう出来ない。」

降り注ぐ。
満天の星が、呪いを掛けた。
きみよ。総てを失っても、
ぼくはきみを助けると誓う。

────古く伝わる奇譚に、
願い叶える「魔法の城、真実の書物」の話。

手の施し様が無い病。
きみを助けるとぼくは誓ったんだ。

ぼくは森へ
魔法の城を探しに行った。
後戻り出来ないくらい、
深い場所に迷い。
やっと見つけた、その場所で
真実の書物は語った。

「その魂をよこせ。さすれば、
お前の願いを何でも叶えてやろう。」と────。

“ふかいもりのおくにあるおしろには、
ぼくの、しるした、しんじつ、が、ねむる”


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