コロコロ、こつんっ、とぶつかった 誰かがおいていった空き缶
ある晴れた午後のバスはゆっくりとまたアクセル踏む
もう転がんないよう 踵でじりじりつぶした
僕の弱さも一緒につぶせたらいいのに

窓ガラスに刺さった青空 消毒されたように蒼く
ひんやりと心臓を焦がす いこうぜ
何度だって立ち上がるんだぜ 頭では解ってるんだぜ
そうさ、一歩だ ここからの一歩だ コンビニが流れてく キラキラと

赤信号で止まるように 僕らは止まれないんだよな
パーでチョキに勝つ方法を 全部パァになっちまってもまだ探してる
汗にしみ込んだ思い出、失敗、
それに 臭かった都会の水にもすっかり慣れていったよ
知り合いはだんだん増えたけれど
友達とはだんだん疎遠になってったりね

すげえことなんて もうあんまない気もする
けどまだどっかで僕は待っちまってるんだよ

ぶっちぎってくれ さあ全開で 急カーブのハンドルさばきで
つり革が吹っ飛ぶくらいの いこうぜ
何度だって立ち上がるんだぜ 心では解ってるんだぜ
そうさ、一歩だ 101回目の一歩だ 多摩川が流れてく キラキラと

どうしようもない暗闇がきて また遠くに青空は去って
キラキラと街が輝いていくぜ
止まらない時間は確実に 僕らの歯車止めるけど
どこまでいくかだけは止めない トンネルを抜けてゆこう
立ち上がれ! その先へ!

ある晴れた午後のバスはひっそりと僕をゆらす


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