Tokami/Metamorpha

追憶の葬、弔の蒼

Tokami


word: Agato music: Kazuha

『Metamorpha』収録

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  • 弔う千羽の鶴が織り成す
    淡く儚く朝焼けに願わくは
    どうか、幼きあの子達が迷わぬ様に
    光り導き風に乗せた言の葉
    風に舞う

    霜降る年の悴む指先に触れた小さな掌に幸せを想う
    常しえの日々と紛う事なき微笑みは

    水沫と消えて儚く散った
    水面に落ちた一つの折り鶴がゆらゆら、
    揺らいで寄せては返す波になる

    紡いだ弔う千羽の鶴が解けて
    淡く儚く朝霧に霞ゆく
    どうか、まだ幼きあの子達が還れる様に
    光り導き影送り流る
    幸せの在り処


    冷たく冷えた頬を寄せ合い
    あやす腕の中からこぼれた微笑みに
    明日も明後日も望んだ日は来ない


    伸ばしたその手が握り返す 孅さよ
    淡く儚く朝焼けに昇り消える
    どうか、まだ幼きあの子達へ輪廻の光の幸あらん事を
    風凪ぎ澄み渡る空に雲泳いでいく
    見上げた蒼

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