また誰か 今日もギターをつま弾いてる
街の音に混じって オロロンと鳴いています
昨日 父親のインクの臭いがする手で
殴られたあとが グズグズと痛むのです

駅のホームの上 ぼくの体 風が通り抜けていく時
春の魔法にかかってしまったみたい…
まるでこの世界が ぼくのことを ぼくのだらしない全部を
何もいわずに抱きしめてくれそうな夜

なんか日曜日の深夜の番組みたい
時々 誰のためにぼくはいるんだろうと思う
古いエスカレーター くたびれた色してるベンチ
蛍光灯の下で ソワソワふるえています

やわらかい風 ぼくの胸に 吸いこんだその瞬間
春の魔法にかかってしまったみたい…
誰にもいわず あの日ぼくがあきらめてしまった全部を
それでいいんだって 許せてしまいそうな夜

駅のホームの上 ぼくの体 風が通り抜けていく時
春の魔法にかかってしまったみたい…
まるでこの世界が ぼくのことを ぼくのだらしない全部を
何もいわずに抱きしめてくれそうな夜


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