「悲しみが降るよ。」
君は雪をそう呼び、少し切ない曲ばかりを選んで唄う
結露した窓へと落書きをしていた指は止めず、
外を向いてこう話す


「愛し合った分だけのため息だとか、
蒸発した熱(過去)が空中で凍ったモノだから、
“純粋”で“潔白”な色をした雪は、
焼けるほど冷たく痛々しいの。」って云うんだ

足跡が消えて道に迷う度、冷えた君と外を向いてこう話す
「喜びを降らそう。」

結晶を顕微鏡で覗けば、どれも違う形だって
あの時、君がした話みたいに

月を寝かしつけて青ざめた空
雲を追い出して照りつける太陽と体温で
みるみるうちに溶ける僕たちはスノウマン
やがて降る雪で誰かが笑えばいいな

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