凍えるような離れ小島で
どれだけ夜を過ごしただろう
握りしめた手も力なく揺れる
月を睨んで唾を吐いた

光だけに導かれ歩いた
守るはずのものを残したまま

夜に紛れ独り ふるさとを無くして
佇む旅人よ
哀れ祈りも届かぬまま
雲間に浮かぶおぼろ月

水面に映る目尻の皺も
気づけば深く時を刻む
あの日の彼に返す言葉も
ないまま長い時が過ぎた

またね またね 綺麗な言葉さえ
いつか いつか 耳鳴りと化してく

夜に紛れ独り ふるさとを無くして
佇む旅人よ
哀れ祈りも届かぬまま
雲間に浮かぶおぼろ月

光だけに導かれ歩いた
守るはずのものを残したまま

夜に紛れ独り ふるさとを無くして
佇む旅人よ
あの日の言葉は空の彼方
雲間に浮かぶ月の彼方

夜に紛れ独り ふるさとを無くして
佇む旅人よ
哀れ祈りも届かぬまま
雲間に浮かぶおぼろ月


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