「ある日ある夜、友が酒持ってわが家へ遊びに来たが、
何やら言いたげ 話を聞こう。」

以下友
「聞けよわが友よ、俺は今日び悠然と働いてきた。
聞けよわが友よ、俺とて生身の男よ。
何だか知らねえが えらくなるため働いてきたぜ。」

「聞けよわが友よ。金が欲しいぜ。
女が欲しいぜ。えらくなりてえ。
なんとか言えよ、言葉をかけろ、何でもいいからよ。」

「聞けよわが友よ、俺は今日びも悠然と働いてきた。
ああ何で黙っとる。ああ友よ、お前は何想う、
今宵月とありて、今宵月とありて、
お前何想う。」

「ああ聞けわが友よ 何で黙っとる。
歌おう、歌おう シャラララ シャラララ
飲もうじゃないか、今宵の月に、飲もうじゃないか。」

「聞けわが友よ、俺は今に必ずやひと旗上げてやる。
何で黙っとる。
ああ友よ、まじめに聞いてくれ、何か言ってくれよ
言葉をかけてくれよ。」

以下俺
「聞く耳持たぬ、貴様はいつも口だけで
ああ何もできねえ
貴様、今までに何をしてきた。
貴様、貴様、今まで何をしてきた。」

「ある日ある夜、友が酒持ってわが家へ遊びに来たが
もう絶交だよ。絶交だもう貴様とは。
貴様は言うだろう
明日(あした)こそはと希望を持てと
俺は貴様に断言しよう
貴様はだめだ
せいぜい長生きしてがんばれよ。」

もう絶交だ

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