靴をコツコツと鳴らして
グズグズ鼻すすり帽子を深くかぶって
震えたのは風が強いから
コートの襟を立てて北風を悩ませる旅人

太陽ギラギラ照らして
旅人は帽子をさらに深くかぶった
震えるのは寒いからじゃなかった
旅人はうずくまる

「筋書き通り進まないこのお話と
君を見てるとなんだか悲しくなってくる」
「私のせいで ごめんなさい…
分かってる でも悲しくて」

空がザーザーと泣いたのは
泣いてる君を隠すため
涙の訳は知らないけれど
一緒に泣いていいでしょ?

涙が止まらない旅人
お手上げの太陽 一緒に泣き出す北風
吹き荒れる風の中で声がする
楽しげに笑う声

「筋書き通り進まないこのお話も
君の悲しみも今なら分かる気がするよ」
「私のせいで ごめんなさい…
もう少しだけ もう少しだけ」

夜に太陽を隠したのは
隠れないで泣いてほしいから
暗い闇に目が慣れたら
星の雨を降らせるよ

青空に虹を架けたのは
雨上がり 君へのプレゼント
涙が流れたらまた会おう
僕はいつも待っている
ずっと風を吹いてるよ


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