儚く煌いて
ずっと傍に寄り添っているから

ねえ まだ覚えてる?
宵闇の空と夕方五時の鐘
ああ また忘れてる
幸せの色と温度とその行方
君に触れて全部思い出したよ

それはまるで 朝の光が睫毛を撫でるように
古いアルバムのページをめくるように
儚く煌いて
巡る日々に寄り添ってくれている

ねえ まだ覚えてる?
秘密基地の合言葉 喧嘩のさいご
ああ また探してる
幸せの形と理由の在り処

宝探し 宝を隠したのも僕だった
君に触れて全部思い出したよ

それはまるで あの日失くなった銀の指輪のように
浜辺に埋まった青いガラスのように
気付けばそこにあって
探せば見つからないと
分かっていた

希望と絶望を混ぜると君になった
全部持って立っていた
形の無い想いをくれた君の両手は
幸せを象っていた

日々は繰り返す 人は営んでいく
大切なものを忘れて 思い出して
磨り減った踵を鳴らして出会えた君と

朝の電車に 名前も無い花に
笑顔の団欒に 赤く焼けた空に
紡ぐ日常は眩しいほど輝いてくれている

朝の光が睫毛を撫でるように
古いアルバムのページをめくるように
儚く煌いて
ずっと傍に寄り添っているから


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