君のその背中追いかけた
後ろなんて一度も見ずに
駆けるその姿に僕は
劣等感ばかり募らせた
とっくに僕は気付いていた
縮まる事のないその距離に
やがて走ることを諦め
反対方向 歩き始めた
口惜しさで歪んだ
唇からあふれ出す
呪いの言葉
大人になんて成れないまま
人ではないものに変わってしまった
此処は何処?
君の声は 思い出の中でしか聞こえない
君のその背中捕まえた
触れただけで赤く裂けた
怯え切った瞳は震えて
僕の意識は沈み滲んだ
気が付けばもう日は傾き
急にふと我に返って
後悔に圧し潰された
鋭い月が僕を笑った
寂しさで尖った
爪に裂かれ溢れ出す
命 ぬくもり
大人になんて成れないまま
人ではないものに変わってしまった
「友達だね」
君の声が頭の中で暴れ回ってる
ずっとずっと友達でいようねって約束した
君と僕はどうして壊れてしまったのかな
大人になんて成れないまま
人ではないものに変わってしまった
此処は何処?
君は誰?
嗚咽は咆哮に飲まれ
普通じゃない
人でもない
この汚れた手は何の為に?
僕は誰?
君の声が 想い出の中でさえ聞こえない
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