街の女のマリーは 美人だった
お得意の客もいて みついでくれた
客が帰ったあとは 今度はマリーが
遊びに行く番さ 彼のところへ
場末のホールへ 出かけてゆく
小柄な男で アコーディオン弾き

彼が弾くジャバに耳をかたむけ
踊り場には目もくれないで
情をこめて その目は見つめる
彼が熱演する姿 彼の素敵な指の動きに
胸も手も足も 体もしびれて
歌いたくなる まったくこのジャバときたら

街の女のマリーは 寂しかった
アコーディオン弾きは 兵隊に行った
彼が帰ってきたら お店を持とう…と
二人っきりで働く かわいい店を
毎晩彼は 微笑みながら
マリーのために ジャバを弾くのさ
そっとジャバを 口ずさめば
彼が目に浮かぶ
情をこめて その目は見つめる
彼が熱演する姿 彼の素敵な指の動きに
胸も手も足も 体もしびれて
歌いたくなる まったくこのジャバときたら

街の女のマリーは ひとりぼっち
若い女たちは ジロリとにらむし
男は誰も 声もかけない
あせればあせるほど 悪くなるだけ

死んでしまった アコーディオン弾き
それでもくたびれた足は あのホールへ
別の男が ジャバを弾いてる
目を閉じて聞く 彼が帰ってきた
彼の素敵な指の動きに
胸も手も足も 体もしびれて
歌いたくなる まったくこのジャバときたら

「やめて」
そのジャバはやめて

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