夜のしじまに澄み渡る声
嗚呼 懐かしいあなたの声
温もりのない手に触れる時
夢の中だと気付くのです

見慣れた横顔 優しい言葉も
偽物だとわかっているけど
あともう少し そばにいさせて
あともう少しだけ

夢の中に居続けられたら
傷つくことなんてないのにな
目が覚めたら またお別れだな
朝があなたを連れてゆく

星が隠れて 月が帰っていく
終わりの始まり 眺めてる

話し足りないな伝えきれないな
あなたがいなくなってからのこと
あともう少し 覚めないでいて
あともう少しだけ

夢の底で暮らせたらいいな
朝の光も届かない
そしたらずっと幸せだろうか
そんなことを考えていた

大切な人もかけがえないものも
いつかなくなってしまうんだ
夢でさえも眠りから覚めたら消えてしまう

もう現実には戻りたくないな
あなたの声を聴いていたい
ずっと夜を繰り返したいな
さよならはもう嫌なんだ

それでも朝が迎えにくるから
あなたのいない日々を生きなくちゃな
夢の外へ 歩き出す今日も
頼りない足で街を行く
あなたは夜のその向こう


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