無駄無駄 死を決す痛みだった 今生きているのは何故
不老不死は神饌(シンセン)なのか 嗚呼…
贖罪とかいう概念 道理で奇々怪々々
出来損ないの死神か 嗚呼…

ABRACADABRA この胸貫く
ABRACADABRA 剣が見えても
ABRACADABRA 素知らぬ振りして
春風偲わせるいつもの笑顔で 今は…

張り裂けた心臓が足掻いて 命の火を繋いで
半妖の怪 永遠という地獄を逝く
哀しみの空翔ける稲妻 私が傘になろう
やがて晴れて 虹が架かる 貴方は傘を忘れなさい

寓流寓流 あれから何万回と 朝が来て夜が逝って
現世(ここ)から抜け出せないなんて無惨 嗚呼…
海馬が叫んだ初恋 碧い春燃え上がって
数100年目の鼓動に戸惑い 嗚呼…

ABRACADABRA この胸貫く
ABRACADABRA 剣が見えても
ABRACADABRA 素知らぬ振りして
私の嘘を鵜呑みにして笑って 今は…

幾千の業(カルマ)を辿って 声無き祈り数え
誰もが魅る 運命という奇怪な夢
ひび割れた心から溢れる 純血啜りながら
この痛みを この悪夢を 麻痺させるだけ 或る此汚ル

貴方は私にとって「生」であり、「死」でもある。
貴方との日々は常に眩しかった。たとえ雨の日でも。
初雪の前に逝こう。貴方の記憶に残らないように。
此処で始まり、此処で終わるだけだ。

ABRACADABRA この胸貫く
ABRACADABRA 剣が見えたら
ABRACADABRA 白く華奢な手で
どうか笑顔のまま… 引き抜いて…さあ…

さらば最初で最後の恋よ 呪いが解けた身体
半妖の末 永遠という地獄を抜け
去り逝く瞬間 願いはひとつ 果てし亡き愛しさよ
風と共に 虹も消えた 貴方は空を見上げなさい

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