色褪せた日々の片隅に
ひとひらの彩りの様に在りたい。
名など誰も知らなくても
強く、強く、咲け。

くたびれた靴紐を
幾度も結び直しては
落とした視点を戻す事にも
恐れを感じ始める。

点いては消える。
光の渦に掻き消された
声か?または悲鳴か?
今は分からないけれど

しなやかに、けれど頑なに
風に揺れる花の様に在りたい。
名など意味を無くしても
強く、強く、咲け。

明くる朝に全てが目の前から消えたなら
昔見た映画のモノクロの描写に変わりゆく。

誰も皆、希望を失った。
頼りなく途方も無い距離を
せめて照らす小さな灯
強く、強く、咲け。


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