最終便の観覧車―――。
君と僕が夜に浮かんでく。
星空とパノラマの街の光と光の真ん中らへん。
右手の中にある温もりは、いつか違う人を照らすでしょう。
リズムが早くなりだす鼓動。君の名を叫ぶ心臓です。

約束交わさずに、いつかまた逢えるなんてどんな魔法だろ?
ごめん、ありがとう、さようなら、言いたくない言葉しか出なそう。
気が遠くなるほどの未来で、心が重くってうずくまる。
永遠によく似た10分間。その度、思うんだろう。

廻る、廻る、二人がほら夜に闇に光探す。
恋しい、愛しい、想うゆえに胸がひどく苦しい。

真夜中、止まった観覧車―――。
忘れ物を取りに来たんだよ。
瞬間接着剤の涙。開いた傷だってくっつけた。
あー、そうでした。俺、こんなでした。君と会う前、自分嫌いでした。
だから胸のいちばん奥で君の名を呼ぶんだよ。

廻る、廻る、心がまだ夜に闇に君を探す。
恋しい、愛しい、知らない間に消えてしまう光。

確かなものなんていらないや。涙で悲しみを拭く。
大丈夫。それでも僕だった。
何もない右の掌で、残ってる温もりが騒いだって。

まぶた閉じた。記憶墜ちた。星が瞬く隙に歌う。
100年分の鼓動のせて響く、声が届く。

巡る、巡る、君を想う。ひとつ、ひとつ、忘れながら。
廻る、廻る、あの日のまま二人、夜に浮かぶ―――。

あ、また同じとこ。戻ってきたら朝だよ。
赤。青。夢。嘘。色づく空。
帰宅。始発。陽射し。窓。きらめく世界流れた。
もう手を振らなきゃ、
サヨナラだよ―――。

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