媚熱

吐息混じりのその低い声 ぼんやり煙草をくゆらせる
その横顔 引きずる印象 何かが違う月曜

そういえば名前すら知らないわ 別に重要なことじゃないね
どうせなら知らないほうがいい そうねそれもアリね

夕べの言い訳 散らかった部屋の隅
よく使うわざとらしい｢一途｣って言葉 嫌い 嫌い 嫌い

それじゃ何も変わらないよって
相変わらずね 不思議
でも結局は互いのイデオロギーの違いね

臆病になるのは仕方ない うんざりするほど従順な
その横顔 激しい感情 何かを誓うまで

このままなら先は見えているからね
今夜だけ 嘘でいい｢愛してる｣って言葉 抱いて 抱いて 抱いて

それじゃ何も変わらないよって 相変わらずな ふたり
でも結局は互いのイデオロギーの違いね
闇の中へ吸い込まれていく 居心地のいい場所ね
ひとりでいいのどうせ同じこと繰り返すから

失うこと怖くないとおもっていた
奥の手ね ほら言った｢さよなら｣って言葉 回る 回る 回る

それじゃ何も変わらないよって 相変わらずね 不思議
でも結局は互いのイデオロギーの違いね
闇の中へ吸い込まれていく 居心地のいい場所ね
ひとりでいいのどうせ同じこと繰り返すから
雨はきっと時が過ぎればいつか止むはずだった
これで楽になれるならばとそっと目を閉じた

そういえば、私 初めて泣いた