まぶたに浮かんだ君の背後に 薄紅の花が咲いていた
すぐに色あせて朽ちていくのに あんなにも命燃やして

未来も選べずに死にゆくこの心は 汚れなく澄み切った川の様に
どこまでも流れて まだ見ぬ向こう岸へと 迷いもなく渡っていくのだろう

叶うはずのない二人の願いは 夕闇の奥へと滲んでいく
君に伝えたかった僕の想いは 舞い上がる砂嵐に掻き消され

そっと春風が頬をくすぐる 堪えてた涙あふれる

くちびる噛み締めて 最期に見る瞳を逸らさずにうなずいた 黙ったまま
二人を引き裂いた束縛すらなかった あの日の様にきっとまた逢えるから…

叶うはずのない二人の願いは 夕陽の奥へと滲んでいく
君に伝えたかった僕の想いは 舞い上がる砂嵐に飲み込まれ

もう泣かないできっとまた逢えるから…

届く場所のない二人の願いは あどけない記憶で生き続ける
君に渡せなかった最期の手紙は この胸に秘めたままで連れていくよ

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