屍(かばね)と屍(かばね)が寄り合いて
伽藍(がらん)の眼(まなこ)は虚(うつ)く洞(ほら) (髏)(ろう)

夜の黙(しじま)を裂く
風が がしゃりと鳴りゃあ
化檀掲(けだんかか)げた腕 闇を震わす
轟(とどろ)くは 怒号(どごう)

去らねば 喰らう迄

骨(かわら)と骨(かわら)が組み合いて
見上げる躯(からだ)で隠る月 (髏)(ろう)

夜の荒野(あれの)を往(ゆ)く
脚が ぴたり止まりゃあ
諸に 笑けた臑(すね) 藪(やぶ)を耕(たがや)す
轟(とどろ)くは 怒号(どごう)

然為(さす)れば 喰うう迄

もう 逃げられまい
瞬(またた)く間に 餌食(えば)まれる
眼を 閉じる刻が 今生(こんじょう)の 別れ
此処(ここ)に 朽ち果てる

去らねば 喰らう迄
屍(かばね)と 混ぜる迄

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