此(こ)の霆(いかづち)が 翼を毟(むし)り
燃える大地の 知方(しるべ)と代える

言葉を無くした醜い奴も
痛みを知らない穢(けが)れた我も
生命(いのち)の在処(ありか)を違(たが)わぬ限り
無形(むけい)の力が其処(そこ)に現れる

破(わ)れる璞(あらたま)の 霙(みぞれ)の中
光る稲魂(いなたま)よ 揺り起こせ

躯(からだ)を 魂(こころ)を

其(そ)の厳(いか)つ霊(ち)は 渾(すべ)てに滾(たぎ)る
萌える大地を 確(しか)と照らした儘(まま)

行き場を無くした小さき者も
妬(ねた)みを知らない哀れな彼(あれ)も
生命(いのち)の在処(ありか)疑わぬ限り
無稽(むけい)の力が其処(そこ)に現れる

破(わ)れる璞(あらたま)の 霙(みぞれ)の中
光る稲魂(いなたま)よ 有理(ゆうり)を超せ

稲魂(いなたま)よ 揺り起こせ

躯(からだ)を 魂(こころ)を
此(こ)の世を 渾(すべ)てを

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