息を手に吹きかけて
歩くオンボロ月夜
避難場所を示した
看板を蹴り上げる
プラスチックの
雪が降る街で
ああ 狂った
羅針盤のように
世界は壊れた

廃墟 マネキンだらけ
僕は王様の気分
排水溝に詰まった
羽の折れた天使の
死体に精液をぶちまける
なぜ どこにも
天国がないか
愛していないからさ
枯れ行く 美しきこの
世界を 僕さえ

肺でカラスが笑う
今夜別れを告げる
ああ 狂った
羅針盤の上で
母胎を想う頃
悲しき死の狂騒曲が
戦場に響いた
未来は時という鼓動を
静かに止めたよ

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