脂肪の塊

― ギ氏に捧ぐ ―
百夜を過ごした私は、用意されたサラダもそこそこに、物思いに耽る人物を演じ始めています。（ヘルシンキにて）

何か素晴らしいヒントが、いつも得られるのです。
頭をよぎる鬱陶しい華茸。

夢見夜は、綺麗にはじける奉仕たち咲き乱れ夜であり。
切なさをね、知らずに君との軌跡が終端にまつろうとは。

ふわふわとして落ち着きの無い冬よ、早く来てほしい。その季節というだけで震えるものもあるのだ。

百夜を過ごした二人は、用意されたシナリオをうけて、両思いの期限を数え始めているのです。

何か悪態つく考え、まあ訪れるのです。
頭をよぎる鬱陶しい華茸。

夢見夜は、綺麗にはじける胞子たち咲き乱れ夜であり。
切なさをね、知らずに君との軌跡が終端にまつろうとは。

泣きそびれた、綺麗に踊れり法師たち咲き乱れ夜であり。
恋人たちは、知らずに冬との奇蹟を醜嘆に祀ろうとは。