坂の上には星屑があった
その晩も俺たちは顔パスで店に入れたし
いくらでも踊れた
踊ってるうちに点と線になり
幻想的な光の中で動く
感情を半分垂れ流した
アンドロイドの様になった
俺たちは それをペニスの夜と呼ぶ
オレンジジュースやコーラを目の前に
ひとつひとつを舐めていた

"ごらんよ、ひとつひとつの過ちを"

気がつくとガードレールにきちんと腰かけていた
彼女の髪を撫でながら
髪にまぎれた街の埃の匂いを嗅いだ
斜めに建てられた街を傾斜上に歩くと
大勢の人々が後ろから押し寄せてくるようだった
焦点の合わない目で彼を捕えようとする
にやけた呂律の回らない叔父さんは

ようやく夜に追いつくと
アスファルトの上の埃を払いながらそこに座りこんだ

"お前さんの言葉は風には聞こえんよ"

空ビンを覗き込みながら水色の世界でそういった
今度はさかさまになって歩いてくる
緑色の少女が向こう側から歩いてきた
スカートが時々マンホールの蓋に引っ掛かった
靴の中に入った小石を取るために
少女は世界中を脱ぎ捨てながら首をかしげた

"この世の中のすべてのものとのつながりが
あなたを必要としているにです
今ここにあるはずのものがない
といって事実さえも否定するとすれば
そこには何も生れません"

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