己龍/水無桜

別レ日和ハ仄カニ染マル

己龍


word: 酒井参輝 music: 酒井参輝

『水無桜』収録

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  • この季節を重ねる度 僕は空を仰ぎ
    物憂げな顔を見せるのも仮初時変と過ぎ行く

    だけど…
    淡色の記憶は僕を縛り
    何時までも…何処までも…追い越せない…

    桜咲く思い出は「気紛れな嘘」と笑ってくれたなら
    桜散るこの時に涙もしなかった
    あの日別れ際に小さく振った右手に落ちた一片
    紡ごうとしていたのかもと今は思う…

    過去の未練から逃げたくても 僕は僕を捨てきれず
    何も知らない…
    何も持たない…
    何も受け入れない…
    鈍色の僕なら良かった…

    思い出の優しさに縋る僕
    変われぬ弱さを君のせいにして

    さよなら…愛した人 君の事はもう忘れてもいいですか?
    二人で誓い合った桜の木の下に
    「約束」を…
    「思い出」を…
    「生涯の愛」を…
    「僕が寂しさに負け零した涙」を…
    手向け呟いてた…

    桜咲く思い出は「気紛れな嘘」と笑ってくれたなら
    桜散るこの時に涙もしなかった
    あの日別れ際に小さく振った右手に落ちた一片
    紡ごうとしていたのかもと今は思う…

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