午前8時のため息は 冷えたコーヒーとともに在(あ)って
「アイツ」という名前の幻は 今頃はもう新しい暮らしへ
俺達は 誰に後ろめたいことをしてきたわけではないよ
俺達は イタリアの映画みたいに分かち合ってたんだ

このまま部屋の明かりは薄(うす)めないでおくれ 朝日よ
振り返り懐かしむような日々なら捨ててやる
それでも微笑みかける顔ならいつだって覚えてるんだ
夜霧に消えてった
それでもアイツのトレンチコート姿なら 忘れてないよ
夜汽車でやってきたアイツ

本当のことは 本当の優しさとか愛しさとか悲しみとか
誰かが持って行ったのか
俺達は 誰に後ろめたいことをしてきたわけではないよ
俺達は イタリアの映画みたいに愛し合ってたんだ

このまま僕の涙は忘れないでおくれ 愛しき人よ
くり返し涙するような夜なら捨ててやる
それでも微笑みかける顔ならいつだって覚えてるんだ
夜霧に消えてった
それでもアイツのトレンチコート姿なら忘れてないよ
夜汽車でやってきたアイツ


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