哀しい歌をふいに思い出した
夏の毛布にもぐり込んだ夜なのに
冷たい雨に足を速めても
失くしたものに届かないと泣いていた 君の歌

家に帰る道では指を離せずに
遠い電車の音 優しい海鳴りに変えた
二人で

子供の頃に読んだindioの南へ
船の出る時間を二人でほら、書いたノート
乾いた風に翳り無い太陽
幻の大地を私だけが彷徨ってる 今も

君のくれたもの忘れたくなくて
遠い海鳴りに耳を澄ます
一人で


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