キミを抱きしめた 逝く夏の引き際
言葉も過去もない若いふたりだった
愛にも やがて 裏付と言い訳が要る
哀しいほど
どこまでも青い空
眩しすぎて
ボクは 自由を選んだ
いたずらに増えていく 記憶っていう瓦礫の中で
キミはなんだか
一輪の花のよう
幾重にも振り積む 時間っていう鉄屑の海
ボクはなんだか
あの日のキミの笑顔を捨てられない

この地球の何処か
きっとキミは今 昔と変わらない瞳で探している
愛の形に普遍性は見つかるはず
可笑しいほど
長い夜のしじま
夢物語にしか思えなかった
綺麗事で終わらない 日常っていう嵐の中で
キミはなんだか
一輪の花のよう
偽りに馴れていく 欲望っていう幻の月
ボクはやっぱり
あの日のキミの姿を追いかけていた

その頃は まるで想像もつかない世界
ボクが立っている坂道の途中
キミが憬れていた太陽が漸く近づいた

季節が巡るたび 心に咲く花は…


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