はじまりの朝はいつでも
グズついた空模様
慣れない制服も黒いクツも
破りすてたいくらいに重い
ぼくの目の前にただ広がるヤミと
無理矢理えがき出した光
ねぇ もうバスが出る時間だよ

君の家の前を通って いつもの駅をすぎて
昨日とはまるで違う風景みたい…

誰にも見せない心は
小さな痛みを抱いた
美しくあろうとはしたけど
憎しみにふるえてしまった
ぼくの新しい手帳のページは
まるであの日をかき消したみたいに
ねえ 何一つ消えちゃいないよ

高架下をくぐりぬけて 誰もいない堤防に沿って
ぼくがえらぼうとしている未来へ
桜並木をくぐって 心にすっと日が射した
遅刻してしまうと かすんでしまうから


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