2014-02-20
【NICO Touches the Walls】2014年の俺らの改めての決意表明
ベスト盤『ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト』から間髪入れず新曲をリリース! 映画『セブンデイズ リポート』主題歌「太陽が笑ってら」と“1125(イイニコ)の日”の映像を収めたDVDも含めて、今現在の彼らの勢いを封じ込めた会心作の登場だ。
──「ローハイド」はベスト盤にも収録されている曲ですけど、そもそもの成り立ちを改めて訊いてもいいですか?
光村 そもそもはベストのために作った曲だし、ベストのために作ったということは...ベストは武道館に来てもらうために作ったので、武道館のためとも言えるし。そう考えると、2014年の俺らの改めての決意表明って意味で作った曲ですよね。「ローハイド」から走り出す、っていう意味で。
──ベスト盤の取材で言っていた武道館への“リベンジ”に向けて、ここから走り出すというか。まさに歌詞の通り。
光村 そう。“駆け抜けろ”っていうね。ひと言目にそれを言いたいなっていうのが2014年はやっぱりあったから、もう本当に、起点みたいな感覚というか。これが僕らの2014年の起点っていう気持ちで作ってた曲ですね。
──2014年のスタートが、こういう勢いで幕を開けるのがい いですね。1月のEX THEATER ROPPONGI(『ニコ タッチ ズ ザ ウォールズ ノ フェスト』)で観させてもらいましたけど、すごいライヴ映えする曲だなとも思いましたし。
光村 そうなんですよ! でも、実はライヴだとテンポを落としてるんです。CDと比べると。
坂倉 そう。かなり、ね。
──そうなんだ! あれだけ盛り上がる光景を観ると、テンポを落としてる感じは全然しないです。
光村 グイグイッと迫るものがある曲ですからね。
坂倉 あと、この曲はシングルにするにあたって、“ベースの聴こえ方問題”みたいなものが浮上して(笑)。ベスト盤のほうとはマスタリングが全然違うんですよ。
光村 ミックスも違うんです。
坂倉 ベストに入ってるバージョンが、ベースのロー感が巨大すぎるっていう話が浮上してきて。それによって曲のスピード感が変わったりするんですよ。そこにみんながこだわってくれて、ベスト盤と全然違う聴こえ方になったんです。
光村 ベースの成分が全然違ってて、シングルはより疾走感が出るミックスにしてもらったって感じですね。
──あと、ライヴで観た時は冒頭から両手を思いっ切り駆使するギターが圧巻でした、音色の広がりが。
古村 「ローハイド」は、もう最初からみっちゃんが武道館だったり、次のタームへの決意表明っていう意味ですごい思い入れのある曲っていうのは分かってたんで。みっちゃんの中では歌詞をすごい大事にするっていうのもあったから、サウンドの面では僕 ら3人に任された部分が結構あったし。その中で、あのギターの“ピロリロ”とかも...。
光村・坂倉・対馬 “ピロリロ”って!(笑)
光村 “タッピング”とかって言わないんだね。
古村 (笑)。そう、“ピロリロ”。そういうプレイとか、メンバーそれぞれのアイデアが曲の隙間隙間に入っていて、みんなの思いがすごい集まってる曲だなと思いますね。スケール感とか、今までと違う広さとか、力強さとかを感じます。
対馬 自分のプレイとしては手癖を取るっていうのと、新しいところへトライするっていうのがテーマでしたね。そういう中で、自分がどんどん曲の中へ馴染んでいくと、曲の意思というか...さっきみっちゃんが言ってた、2014年はこういうふうにしたいんだっていう思いだったりとかが入り込んでくるんですよ。自分の中に、どんどん。
──「ローハイド」の疾走感と、「太陽が笑ってら」のあの哀愁というか…。今回、違う質感の2曲が並んだなって。
光村 作った時期がだいぶ違いますからね。実は、『Shout to the Walls!』(5th アルバム/2013 年4月発売)ぐらいの時に一緒にレコーディングしてたんで、僕らとしては“やっと!”みたいな感じなんです。でも、ストレートなメロディーっていうところでは「ローハイド」に通じるものがあると思うんですよ。去年から脈々と続いてる“、シンプルなロックバンド然としたアレンジ”みたいなものをすごく意識して取り組み始めた頃の曲なんですよね。なので、すごく無骨な仕上がりになってるんですけど、そのシンプルな感覚は「ローハイド」にもつながってるし。
──その2曲から、「イミテイション・ゴールド」のカバーでさらに予想外の方向へ行っちゃってますね(笑)。
光村 (笑)。原曲を知っているのは僕らより上の世代よりもさらに上ですけど、まぁ、本当にイチかバチかみたいな。
対馬 (笑)。受け入れられるかどうか、分かんないけどね。
光村 (笑)。でも、この宇崎竜童スタイルって言うんですか? 歌謡曲の中にものすごいシブいロックなスタイルが入ってるのが、俺好きなんですよ。この曲をカバーしないかっていうのは対馬くんがアイデアを出してくれたんですけど、その時に改めて聴いたイントロのギターのフレーズもそうだし、間に入ってくるオブリもそうですけど、非常にシブいし。それをコピーした古くんの、得意な“泣きのギター”というかね(笑)。そういうのも全然古くないなと思ったんです。
古村 イントロのフレーズ、原曲と同じだもんね。弾き方とリズムのパターンだけ変えて、あとは原曲と同じなんです。
光村 そう。で、アレンジは相当凝りましたね! どうせやるなら“21世紀スタイル”にしたいなということで。
──原曲の妖艶なムードとNICOの“21世紀スタイル”の融合、これもライヴ映えしそうですね。迫力がすごそう!
光村 「イミテイション・ゴールド」は、もうライヴでやったんですよ。今回DVDになってる“1125(イイニコ)の日”に。その時のライヴから機材もガラッと変えてるんですけど、今の俺らのライヴの感覚がすごく出てると思うんですよね。俺らをずっと応援してくれてる子たちは知ってる部分だと思うんだけど、逆に俺らのことをクールでポップなバンドって見ていた人たちを、このDVDで大逆転してやるっていう意図もあるし。そういう意味では、今のライヴのモードの始まりがその日のライヴだったので、ぜひ観てほしいですね。
取材:道明利友
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