2011-12-20
GRANRODEO、アニソン界発の本格ロックユニットが放つ愛のメッセージ
今年は日本武道館公演をはじめ、2本のツアー、各種イベントに出演するなど、ライヴ三昧の活動を行なったGRANRODEOが、来年のツアーに向けて約1年振りのシングル「愛のWarrior」をリリース。これまでの活動経緯や今後を含めて話を訊いた。
──最新シングル「愛のWarrior」は、ジャケットにハートが! GRANRODEOってそういうイメージでしたっけ?
KISHOW 今回は奇しくも、愛がテーマの3曲でございます! …あくまで後付けですけどね(笑)。
──表題曲は、GRANRODEOらしいハードさを保ちつつ、歌謡曲と言わないまでも非常にキャッチーなメロディー。今までと違うぞ!という印象でしたが、その辺りはどうですか?
KISHOW まだ曲が世に出ていない頃は、どう受け入れられるか、不安もありましたよ。でも10月10日の武道館でお披露目した時、なかなか良い手応えだったし、こういう“THEアニソン”みたいな曲も、何だかんだ言って、みんな好きなんだなって(笑)。
──ノリやすい曲で、武道館での盛り上がりが目に浮かびます。
e-ZUKA ビートもそうだし、メロディーも一回聴いたら歌えちゃうくらいだと思うし。実はこれ、最初のデモから4曲目にできた曲なんです。締め切り当日に、4つ打ちで振り切ったいわゆるアニソンにしちゃおうと決めて、それから悩む間もなく4時間くらいで作って。…結果的に時間がなかったことが、逆に良かったと思う。おかげでバカっぽいくらいに振り切ることができました。
──曲を作った時は、こういう歌詞を想像していましたか?
e-ZUKA こういう曲調で本当にカッコ良い英語の詞とかだったら、逆にイタイよねって思ってたけど(笑)。
──そうしたら曲を上回る突き抜けた歌詞が上がってきた、と。
KISHOW 俺も同じこと考えてたんです。この曲調でシリアスとか、斜に構えた抽象的な歌詞はダサいだろうなって。それで、タイアップのゲームが、愛だ戦いだというものだったので、歌詞でそのへんに寄せて、あえて分かりやすくベタにしたという。
──男女がリングでプロレス技で戦うPVも、かなりウケました。それを観れば、その突き抜け感がよく分かる。
KISHOW こういうのもGRANRODEOの引き出しのひとつということで、そこが伝わってくれるとうれしいですね。
──ギターソロなどはハードロックの要素が強いですが、e-ZUKAさんは70年代ハードロックが音楽ルーツなのですか?
e-ZUKA リアルタイムはKISSです。初来日の武道館を観て、俺もKISSみたいになりたいと思って音楽を始めました。
KISHOW 俺はリアルタイムだったのはBON JOVIで。小中時代に『イカ天』とかバンドブームを観て育って、意識して音楽を聴くようになったのはGRANRODEOを始めてからですね。
──もともとアニソンを歌うためにユニットを結成し、それから7年。イケるぞ!と実感を持ったのは、いつくらいからですか?
KISHOW 俺の中で本当にデビューしたという実感があったのは、初ライヴにして初ワンマンだった、07年8月の横浜BLITZの2デイズです。その時は、やっとライヴができたというのもあり、ものすごい充実感があって。武道館も二回やりましたが、未だにそれを超えるライヴはやれていないです。自分で言うのもあれだけど、その時は一発目にしてはなかなかだったと思っていて、スタッフもそのステージを観て本気になって、その後のアルバムやツアーにつながった。ターニングポイントになりましたね。
e-ZUKA 俺も最初はそんなに長く続かないだろうと思っていたけど、その時KISHOWを観て“こんなにポテンシャルが高かったのか!”と驚いた。そこから、これはすごいぞ!と。
──そんなライヴは、おふたりの強力な武器。来年は1月~2月に全国Zeppツアーを行ないますが、3曲目の「HAPPY LIFE」が、ツアーのテーマソング的なものになっていますね。
e-ZUKA 今回のシングルは、ツアーに向けての意味合いもあって。「HAPPY LIFE」は武道館のリハまっただ中の10月に入ってできたんだけど、みんなで合唱して、前向きでハッピーになれる曲が良いなと思って作った。「Beat it,Love!」は聴いて分かる通り、ネタっぽくみんなで騒ぎたいなと思って。
──「Beat it,Love!」はマイケル・ジャクソンのネタ満載で。
KISHOW だから、ツアータイトルは迷ったんです。おちゃらけて“今夜はBeat it,Love!”にするか(笑)、“HAPPY RODEO LIFE”にするか。でも、せっかく「HAPPY LIFE」という良い曲ができたんだから、そっちでいこうよ、と。今年は震災とかいろいろあった中で、来てくれた人が少しでもハッピーで前向きになってくれたら、全国を回る意味もあると思ったし…とまあ、それらしいことを言ってみたりしているんだけど(笑)。
──KISHOWさんは、こういうマジメっぽい話は苦手のようで。
KISHOW そういう気持ちは人並みにあるし、だからこそ音楽をやる意味とかも考えるんだけど…でも、まあまあ、それをわざわざ言うのも、ね(苦笑)。「HAPPY LIFE」の歌詞は、今まで書いたことがないくらいにストレートに書いているので、聴いてくれれば必ず分かってもらえると思う。だから、この曲が本当に届いてくれたら良いなって思いますね。
──さて、そのツアーを皮切りに来年はどんな活動を?
KISHOW 実現するかしないは別にして、音楽番組出演とかオリコン1位とか東京ドームとか、やれることがたくさん残されてるのは、ありがたいと思っていて。単純に、このままGRANRODEOを続けていけば、自ずとひとつずつ叶えていけるのではないかと。あと、続けるためにe-ZUKAさんの健康を願うばかりです(笑)。
e-ZUKA NOヘルシーNOフューチャー(笑)。でも、続けるためには結果も必要だから、常にチャレンジもしていきたいですね。
──武道館を成功させても、結果はまだ残せていない?
e-ZUKA まだまだ。ちょっとっていうくらいですよ。
KISHOW 早くガンダムのタイアップとか来ねえかな!(爆笑)
──さっき続けていけば自ずと、と言っていたのに(苦笑)。
取材:榑林史章
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