2011-12-20
OLDCODEX、汗とペンキが飛び散るステージ。ルーツはミクスチャー?
7月に赤坂BLITZで行なったステージの様子などを収録するDVD『OLDCODEX Live DVD “Harsh Wind Tour Final”2011.7.1』をリリースしたOLDCODEX。ラウドなサウンドとライヴペインティングを採り入れた、独自のステージの秘密に迫った。
──ライヴ作品は初めてだそうですが、こういう作品を出すにあたっては、どんなお気持ちですか?
Ta_2 最初は実感がなくて、どうなるのかな?っていう感じでした。それで映像チェックで観たんだけど、自分がライヴをやっている姿を観るのは、結構恥ずかしいな、と。自分の恥部を観せられているみたいで(笑)。横で一緒に観ていたスタッフからも“どう?”って訊かれたんだけど、“いやぁ~”って感じで。それに、映像を観ながら“ここはもっとこうしたい”とかって、次のことを考えちゃうので、なかなか客観的には観られなかったです。
R・O・N 俺も確認でざっと流したくらいで、あまりちゃんと観てなくて(笑)。だから、“ああ、こういうのが収録されるんだ”とか、そういう感じです。もともとライヴをやった時の記録で録った映像なんかも、まったく観ないほうなんで。
YORKE. 俺は逆に、毎ステージごとに“観せろ!”って言うほうなんだけど、特に今回のDVDはカメラが12台入って撮影しているから、いろんなアングルがあって楽しめましたね。俯瞰からの映像なんかは、すごくカッコ良かったです。
──OLDCODEXのステージは、バンドの横でYORKE.さんがライヴペインティングを行なっていて、曲が進むのと同時進行で絵も変化していくという。こういうスタイルはいつから?
Ta_2 もともとYORKE.には外部ブレーン的な感じで、ジャケットのデザインなどやってもらっていて。昨年正式なメンバーになってからは、ずっとこのスタイルです。でも、何がきっかけでこういうライヴにしようと思ったかは、覚えていないんだけど(笑)。
YORKE. 俺は、以前から個人でライヴペインティングをずっとやっていたから、ミュージシャンとのセッションは慣れていたし。それをみんなが観て、一緒にやろうと言ってくれたんじゃなかったかな。だから、すごく自然な流れだったと思いますね。
R・O・N 俺が覚えているのは、今のスタイルが定着する前のことで、当日になってもまだ“どうするの?”“どうなるの?”ってやっていて。それもあって、次からはしっかり会場側とも打ち合わせして、ちゃんとやれるようになったんだよ。
YORKE. そうそう。だから打ち合わせとか、俺が直接行くんです。ペンキが飛ぶからライヴペインティングは無理だと言われる会場もあるんだけど、俺が説明して会場の人を説得するという。
Ta_2 ペンキと言えば、YORKE.のMCで俺のマイクを一瞬貸して、その後しばらく歌ってから自分の手を見たら真っ黄色になってて。おかしな病気になったかと思って、すげえ焦ったことがあったっけ(笑)。
──でも、こういうライヴスタイルは言葉では伝わりづらいので、DVDを出すことには大きな意味がありますね。
Ta_2 観に来られなかった方とか、どういうライヴなのかなって興味を持ってくれている方には、少しは分かりやすく観てもらえるんじゃないかな。疑似体験していただけたらと思いますね。
──ライヴでものすごい爆音のサウンドには、ミクスチャーやラウドロックなど多彩な要素があるのですが、音楽的なルーツは?
R・O・N 俺が初めて買ったCDは、ゲーム『ファイナルファンタジーV』のサントラで、2枚目に買ったのがスコーピオンズ(笑)。
──すごい落差ですね(笑)。
R・O・N もともと打ち込みをやってて、ギターは20代になってからだから、特に好きなギタリストとかいるわけじゃなくて。あ、でもKORNのマンキーは好きかな。いや違った、ヘッドです。好きとか言って、名前を間違えるくらいなんでその程度です(笑)。
Ta_2 俺は前はR&Bとかジャニーズを聴いていたこともあったくらい、本当にいろいろ好きで。そんな中でも、特にラウドロックとかミクスチャーとかかな。ある仕事でR・O・Nと一緒になった時に、そういう共通項を話して、それで一緒に始めたんです。
YORKE. 俺は世代的に、レッチリとかニルヴァーナかな。でも、小学4年生の時、一番最初に買ったCDは、たまの「さよなら人類」と長渕 剛の「乾杯」でしたよ。で、牧瀬里穂の「Miracle Love」、そしてガンズ・アンド・ローゼズから洋楽を聴くようになって。
──牧瀬里穂とガンズ。ある意味ミクスチャー(笑)。
YORKE. ガンズを聴きながら、牧瀬里穂のポスターを見て盛っている小学生でした(笑)。いや、ロックってそういう感情をあおるものだから。牧瀬里穂のポスターは清純な感じだったんだけど、その見え方すら変えてしまう力があったと思うんですよね~。
R・O・N そんな下ネタ話じゃ、DVD売れないよ(笑)…で、YORKE.さん、今回のジャケはどこから空のイメージを?
──はっ! 話を進められてしまった…。
YORKE. 「Harsh Wind」っていうシングルのタイトルから。DVDを作る時は、絶対に空だ!って決めてたから。これは、赤坂BLITZのステージで後ろに飾った絵を描いた日の空で。あと、パッケージの内側を観ると、鳥がたくさん飛んでいて。それがオーディエンスで、よく観ると3羽だけ離れて上を飛んでいるのが俺らみたいだなって。気付いた人、いたかな?
R・O・N 見どころは?
YORKE. そりゃライヴでしょう。まず先にディスク1を観てほしいね。そのほうがディスク2のメイキングがより楽しめる。
R・O・N MCがまったく収録されていないのはどういう理由?
Ta_2 それは、ライヴに来てくれた人だけのお楽しみいとうことで。
R・O・N なるほど。ディスク1はあくまでも、映像と音楽の作品ということですね。では、ディスク2の見どころは?
Ta_2 オフショットが満載で、しかも60分以上あるところ。
R・O・N 観応えがあるということですね。…と、こんな感じでよろしいでしょうか?(笑)
──あ、はい。ありがとうございました(苦笑)。
取材:榑林史章
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