2017-01-26
「LET IT FES」でマイファスら5組のロックバンドが競演!
1月22日、Zepp東京にて、PlayStation(R) 4専用ゲーム『LET IT DIE』の日本配信を記念したコラボレーション・ロックイベント「LET IT FES」が開催された。
『LET IT DIE』は、変動し続ける“バルブの塔”を舞台に、装備やアイテムを駆使し、いかに強敵を倒し切るかというサバイバルアクションゲーム。音楽的にも画期的な試みが実現し、日本のロックバンドやアーティストが100組以上参加し、それぞれが「LET IT DIE」という曲名で楽曲を提供している。
2月2日の日本配信を前に開催された今回のイベントには、ヘッドライナーを務めるMY FIRST STORYのほか、ALL OFF、彼女 IN THE DISPLAY、winnie、ROOKiEZ is PUNK'D、NOTHING TO DECLAREの6バンドが出演。オリジナルのコラボレーショングッズも販売され、詰めかけた大勢のロックリスナーに、エキサイティングなゲームプレイのみならず貴重な音源が100曲以上も楽しめるという『LET IT DIE』の魅力を強くアピールした。
オープニングを待ちわびた観客の大きな歓声に迎えられながら、トップバッターとしてステージに立ったのは、NOTHING TO DECLAREの4人。オーディエンスのカラダを激しいサウンドで呼び醒ますような1曲目「Savior」は、イベントの幕開けを飾るにふさわしい重量感。披露された全5曲は、メロディックで哀愁があったり、アメリカンロック的な雄大さがあったり、ハードコアであったりと、ラウドでありつつも曲調の幅が広い。Masa(Vo)は『みんな夢持ってますか? 目標持ってますか? 持ってない人はぜひ探してください。僕たちは新しいことに挑戦する人の背中を押したいと思って活動しています』と観客に熱く呼びかけた。曲ごとに「Hi Hi」、「Oh、Oh」と各曲ここぞという合いの手のタイミングで拳が上がり、フロアの熱気も一気に高まった。
なお「LET IT FES」では、コラボイベントならではのお楽しみも実施された。各バンドがゲームとのコラボ楽曲を演奏する際は、観客によるスマホや携帯電話のカメラでの写真撮影が可能となり、SNSなどでの共有・公開もOKに(ゲスト出演のMY FIRST STORYを除く)。演奏中には、ステージ背後の大スクリーンにゲーム『LET IT DIE』のトレーラー映像が流れ、配信に先駆けてダーク&ホラーかつ奇想天外なゲームの中にトリップするかのような感覚も味わうことができた。
2番手のROOKiEZ is PUNK'Dは、ゲームのためのオリジナル曲「Let it die –FIGHT & BLEED-」で鮮烈なスタート。エモーショナルなコーラスワークでフロアを掌握しつつ、一気に人気曲「IN MY WORLD」へとなだれ込んでいく。SHiNNOSUKE(Vo)は、かつてZepp Tokyo近辺の商業施設で働いていた下積み時代のエピソードを交えながら『今日お台場に向かいながら当時のことを思い出してて。今こうしてZeppでのイベントに出られて本当に嬉しいです。ありがとう』と、感慨深げに語った。RYOTA(Ba/Cho)が繰り出すソリッドなベースリフと流暢なSHiNNOSUKEのラップが先導する「ブチアゲミクスチャア」から、縦ノリでジャンプせずにはいられない「Hands Up」、そして上昇気流に乗るようなポジティヴさに満ちた「リクライム」へと、アップリフティングな興奮が場内に渦巻いた。
3組目に登場したのはwinnie。オープニングナンバー「who’s dreaming deep」から、メロディアスな高速ロックサウンドで飛ばしていく。メタルをベースにしつつ、ギターロック寄りのポップさや儚さも内包する曲展開には、カラダを揺さぶるだけではなく、思わず聴き入ってしまう表情豊かな味わいもある。クールな佇まいの女性ヴォーカルioriの甘いシャウトが冴える「lightning strikes」、ジャキジャキしたギターリフの小気味よさと楽曲の疾走感に身を任せたくなる「this storyends」と続き、バンドのアートワークでアイコニックに使用されている黒白の水玉模様のような、モノクロポップな音楽世界を展開。ハンドクラップが湧き起った「first class speed of light」で爽快にフィニッシュした。
イベントの後半戦は彼女 IN THE DISPLAYの「Crazy Diamond」で幕開け。注目すべきはバンド自身が『メタルでもラウドでもハードコアでもスクリーモでもエモでも無い、J-ROCKの新機軸』と自らを例えている点。その表現は大げさでなく、実際にどの楽曲でも様々な轟音ミュージックのエッセンスを、単なる継ぎはぎではなく、アニメや映画といったカルチャーも愛好する同バンド独自のポップ観を反映しつつ、見事に融合させている。ライヴにおいては、リズム隊によるヘヴィな重低音サウンドの上で、逸見豪一(Key)が奏でるキーボードのキャッチーかつ流麗なメロディが跳ね、RYOSUKE(Vo)がステージ上を右往左往しながら、力強い歌声でさらなるパワーを楽曲に吹き込み、フロアを揺らす。「Black Hawk Down act.3」、「LET IT DIE –Hail 2 U-」、「Unlimited」、「Paradise Lost」と全5曲を繰り出した。
5番手のALL OFFは、ダイナミックな爆音ナンバー「One More Chance!!」でスタート。速射砲のようなドラムビートと高速ギターリフが先導するこの曲で、フロアを性急に熱狂の坩堝へと導いていく。前方でもみくちゃになりながら跳ねる者あり、後方でキレのあるツーステップを踏むグループありと、オーディエンスも思い思いに身体を動かしエネルギーを爆発させている。3曲目「Let It Die」では、so-hey(Vo)が『集まっていただいて本当にうれしいです。ゲーム『LET IT DIE』。僕もやってみましたが、すごく面白かったです。そしてこれからやる曲「Let It Die」はゲームのために書き下ろしたので、今後音源化もしませんし、ライヴでもやりません』と宣言。『今日来てくれた人たちのためだけにやります』と「Let It Die」の貴重なパフォーマンスを披露した。
イベントも大詰めとなり、いよいよヘッドライナーMY FIRST STORYの登場だ。確かな演奏力に裏打ちされた抜群のバンドケミストリー、Hiro(Vo)のカリスマティックな歌唱と佇まいに加え、シアトリカルな舞台演出の効果も相まって、1曲目の「ALONE」からフロアを一気にマイファスの世界観へと引き込む。2016年末、バンド史上初となる日本武道館を見事成功させただけに、パフォーマンスの端々からは堂々たる貫録も染み出ている。一方で、MC時のオーディエンスとの会話といった、ステージとフロアの親密なコミュニケーションはライブハウスならではの醍醐味であり、彼らはそんな時間も大切にしていた。最新アルバム『ANTITHESE』から「悪戯フィクション」「Last Call」など、全8曲を披露。ラストの「不可逆リプレイス」ではオーディエンスが一体となった熱いシンガロングが場内に響き渡り、完全燃焼のフィナーレとなった。
Photo by Ryota Mori
【関連リンク】
『LET IT DIE』国内版公式サイト
『LET IT DIE』公式Facebook
『LET IT DIE』公式twitter
ROOKiEZ is PUNK'D、谷山紀章ナレーションCM公開&「ever since」MVに大平峻也出演決定
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