2015-06-22

Sick2、たくま生誕主催 『たくまたくまたくまたくまぁ~?』 2015年6月18日 池袋Black Hole


オープニングアクトであるたくまセッションが良い感じに場内を温め、続いて登場したのはZON。出演バンド名の記載はあったものの、ZONの正体が一体誰なのか、この時まで明かされていなかった。ゆったりしたSEが真青なステージを包み、幕開けに4人のシルエットが浮かぶ。遂にZONの全貌が明らかとなった。悲鳴に近い歓喜の声の中、『Heads Up!』Vo.Azu#の「初っ端行くぞ! 頭振れ!」の煽りから場内の空気は一変。ストロボが視覚を刺激し、客はヘドバンで呼応する。叫ぶように歌うAzu#、しかしその声はとても伸びやかに広がってゆく。Dr.834とBa.卓美が刻む重いリズムの中、軽快なクラップが響くと、クルクルと回るような同期がこちらの感覚を麻痺させようとする。続く『monkey clap』、ノリやすい曲調で全身を使って歌うAzu#の姿が記憶に残る。「沈める準備は出来てるか」と問うと、暗がりの中で折り畳み。緑の光が差すステージは、その、沈んだ状態から見えている世界なのだろうか。ラスト『umbrella』。更に激しくなる場内。途中、構成を間違えてしまったのはご愛嬌か。Azu#の「真ん中空けろ」の指示で場内は十戒のように真っ二つ。サビに入るタイミングでぶつかり合うようにモッシュ! そしてシャウトに合わせてヘドバン、拳と熱を放出。この日が初ライブだった彼ら、そんな事は微塵も感じさせない程、客を引き付け、動かしていた。


フラッシュリングでキラキラと彩られた場内。ワンネスのステージだ。「はしゃいでいこうぜ!」と始まった『GO!!』、声 に合わせて拳で応え、「畳め」と言われればG.Dai、Ba.帝-mikado-と共に折り畳み。アップテンポだが、青のステージはどこか寂しさを感じさせる。ミラーボールとフレネルの中で歌う姿が寂しさをより増長させた。電子音の同期から始まり、楽しそうにジャンプする『A storyteller』。エールを贈るような、励ますような言葉が体に入ってくる。続く『メカクシゴシップ』、客はVo.ジュキと共に踊り、曲が始まると激しく折り畳む。メンバー全員、体を揺らしながらプレイ。フレネルとミラーボールの中で歌う姿が印象的だ。疾走感のある『浮世トラジェディ』、飛び跳ねながら歌うジュキに合わせ、客もジャンプを繰り返す。ラストは「全員でかかってこい!」と『星屑ドロップ』。激しく腕を振りながら歌うボーカル。客も応えるように体を動かす。終始笑顔で歌うジュキに、こちらも自然と表情が緩む。最後にジェネ様★を真似た煽りを挟み込んできたが、何とも棒読みで思わず笑ってしまった。


悪魔の街からやってきたエルム。真っ赤なステージと脳内でループするようなSEが見ている者をどこか不安にさせる。『精神科医ノ「歪」ンダ性癖』、Dream Master.ジキルに合わせて振りをする客席、折り畳みからヘドバンと、場内は除々に熱を帯びて行く。怪しげにタイトルコールをし、そのタイトルに合わせたのか、ステージが緑に染まり、『愛しのミドリちゃん』へ。激しい曲調の中、軽快に手拍子が行われたが、それも束の間、再び場内は激しさに包まれた。続く『Vendettaに花束を』、ジャジーな曲調にマゼンタの照明が重なり、先程までとは全く違う世界観を見せてくれる。G.琉杏とG.Keiがポジションチェンジをしてプレイしたり、Ba.27-NINA-がシャウトで熱を高める『ハッピーアイスクリーム』、ジキルが見つめる中、客はジャンプを繰り返す。MCでは彼らの持つ世界観からは想像もつかない人間味溢れるトークを見せ、ラストは『切り裂きジャックの憂鬱』。シャウトに合わせて拳を振り上げ、左右にモッシュ! 終始爆音で場内を沸かせてくれた。


「派手にやらせて頂きます!」の言葉から始まったNeverland。照明、客席、ステージングの全てが合わさり、もみくちゃになった『憂鬱チェリー』。「足りねぇぞ!」と鬼気迫る様子で煽るVo.涼太、正反対に笑顔で客を前に呼び込むG.一輝。その2人とは違った、クールな表情で挑発するBa.てら、そして後ろから支えるDr.琥珀。4人が皆違う表情を見せつつ、客席との距離を縮めて行く。曲終わり、一輝と客と某番組のようなコール&レスポンスから、『666Hz』。マゼンタの照明でどこか妖しげな雰囲気を出しながらも、モッシュやジャンプ、折り畳みと激しさを増す。クールで熱いてらのプレイからスタートした『ハイカラ輪舞曲』、涼太はマイクスタンドに置かれていたウサギの頭を被り、タンバリンを手に客と共に手拍子したり踊ったりと、軽快に曲は進む。続く『嘘と月』、先程までの軽快さから一変。鼓動の音、それに重なる赤い照明、てらはもがくように頭を抱える。しなやかに、どこか気怠そうに歌う涼太の姿が印象的だった。そして、警告音が頭に響き、重さと激しさ、開放感を併せ持った『アグリマン』で幕を閉じた。


ゲーム世界を思わせるSEの中、手拍子で迎えられたサウイフモノ。初っ端から飛ばしていく『UN-DEADHOUSE』。音で体を揺らしにかかるDr.カムイ、G.nonoは姫のような見た目とは裏腹にテクニカルなプレイを魅せてくれる。Ba.ぬっぺとVo.SACCIのシャウトに合わせて逆ダイで迫る『PHOTOGRAPHER』、客席はモッシュ、ステージ上ではくるくると回りながらプレイするG.ヒロバッキーと、スピーカーに上ってプレイするnonoと、縦横無尽に動き回る。「新曲です」と披露したのは『BOMB×BOMB×BOMB』。敬礼のように腕を振り上げながらジャンプするSACCIの姿を見て、すぐさま応える客。新曲と思えないくらいの一体感を見せてくれた。チャイナ要素満載で、「ハッピーバースデーに相応しい曲」と始まった『タンヤオ』、ぬっぺとSACCIは掛け声のように、本日の主役たくまの名前を連呼していた。メンバー全員が歌う『真夏のサマータイガー』は、タオルを回したり、一緒に踊ったりとかなり楽しめる曲だ。畳み掛けるように5曲を演奏し、最後はたくまに改めてお祝いの言葉を贈った。


そして本日の主役、たくまが所属するSick2の登場。Vo.ジェネ★様、「たくまバースデー、皆笑顔で頑張ろうぜ!」と普段では絶対に言わないような爽やかな台詞! しかし、すぐさま「んな訳ねぇじゃん、調子こいてんじゃねぇぞ!」といつもの毒舌。『deep:sleep』から幕開け。ジェネ★様の導きで左右に歩く客とメンバー、敬礼のポーズ、両手を広げるジェネ★様に向かって大きく折り畳み……それらの動きは崇拝の意識を持っているかのよう。続く『isotope』、ジェネ★様は上手下手とスピーカーに上って歌い、G.まつり-、G.Yuzu、Ba.たくまは所狭しと動き回る。千切れそうな声で叫び、煽り、人形のような動きを見せるジェネ★様と、たくまを笑顔で見ながらプレイする祭-まつり-、祭-まつり-の頭をくしゃくしゃっと撫でるYuzuの姿が対照的な『VOID』を演奏し、MCへ。いつもの掛け合い、この日はたくまも掛け合いを。そして、皆で『Happy Birthday』を歌い、ケーキが運ばれた。たくまの誕生日を和やかにお祝いし、『CLUBSICK』へ。間奏で繰り広げられるジェネ★様と客とのコール&レスポンス、たくまをお立ち台へ立たせる。タイトルに沿ったステージングを見せる『カッターナイフ』、更に激しさを増す『ヴィデオドローム』と立て続けに演奏し、メンバーはステージを降りた。即座にかかるアンコール。何の曲を演奏してほしいか客に問うものの、聞こえてくるタイトルを全て却下し、「そっか、『Lavi!!』が聴きたいかー」と話を進めるジェネ★様。ラストは『Lavi!!』。曲中の「運命の人それは君だって」と言う歌詞の所で、ジェネ★様はたくまの方を向いて歌う。最後は再びたくまをお立ち台へ立たせ、一斉にジャンプ! 各バンドがそれぞれのやり方でたくまをお祝いした一日だった。

ZON
1.Heads up!
2.monkey clap
3.umbrella

ワンネス
1.GO!!
2.A storyteller
3.メカクシゴシップ
4.浮世トラジェディ
5.星屑ドロップ

エルム
1.精神科医ノ「歪」ンダ性癖
2.愛しのミドリちゃん
3.Vendettaに花束を
4.HAPPY I SCREAM
5.切り裂きジャックの憂鬱

Neverland
1.憂鬱チェリー
2.666Hz
3.ハイカラ輪舞曲
4.嘘と月
5.アグリマン

サウイフモノ
1.UN-DEADHOUSE
2.PHOTOGRAPHER
3.BOMB×BOMB×BOMB
4.タンヤオ
5.真夏のサマータイガー

Sick2
1.deep:sleep
2.isotope
3.VOID
4.CLUBSICK
5.カッターナイフ
6.ヴィデオドローム
アンコール.Lavi!!

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