入道雲の下 バスが来るのを待ってる君に
伝えたい事があるんだ
不意に止まった蝉時雨

揺れる陽炎 次に会えるのはいつだろう
バスよどうか どうかほんの少し
夏の終わりを待ってくれ

輝き溢れた季節と君に
言えなかったさよなら

今 サイレンが鳴る

たった一度 君と追いかけた夢が
たった一つ 僕の胸を張れる事

遠ざかれば遠ざかる程に
眩しくなった

夕闇迫る午後
あれからどれくらいたったんだろう
面影亡くした町並み
あの夏の欠片も見えない

揺れる心と 果たせずにいた約束
懐かしくて 照れくさくて
あの日の様にバスを待った

年をとるのに精一杯すぎて
言えなかったさよなら

今 サイレンが鳴る

たった一度 君と語りあった夜が
たった一つ 僕の胸を締め付ける

遠ざかって遠ざかり過ぎて
忘れていたよ

たった一度 君と追いかけた夢が
たった一つ 僕の胸を張れる事

出口のない こんな時代でも
いつだって 少年は 輝いている


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