時計台の鐘が鳴っている俺のどん底には
喜びも悲しみも孤独もなんにもねえのさ
交差点に立たされて を迫られる
灰のような雪が降ってくる
本当は雪なんて降っていなかった
ただ吐息だけが降っていた
時計台の鐘なんて鳴っていなかった
ただ鼓動だけが鳴っていた
ただ鼓動だけを聴いていた
感傷必要ねえ 俺の感情回路を
夜の環状八号線が掻き消してゆく
感動は路肩の塵
明日は見えない
過去は朧げで触れられない
ただ今だけが横たわっている
地平線に
去って行く今日を見送って
背中で夜明けを待っている
訪れる何かを待っている
本当は雪なんて降っていなかった
吐息だけが降っていた
時計台の鐘なんて鳴っていなかった
鼓動だけが鳴っていた
鼓動だけを聴いていた
それだけを信じていた
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