2023-11-06
AKi 2MAN Tour 2023 「NO BORDER.」ファイナルライブレポ
ロックバンド・シドの明希(Ba)によるソロプロジェクト“AKi”が、9月より全国6箇所を回った<AKi 2MAN Tour 2023 「NO BORDER.」>のファイナル公演を、10月28日(土)に東京・SHIBUYA CLUB QUATTROにて開催した。
これまでAKiを支えてきた同士に声をかけて実現した、今回の対バンツアー。SHIN、アルルカン、TOTALFAT、武瑠と豪華ラインナップが集ったツアーのファイナルの対バンに迎えたのは、AKiが「可愛い後輩」と語るDEZERT。ジャンルの枠を越えた熱い音楽のぶつかり合いで、新しいSTORYを作り上げたツアーのファイナルの様子をレポート。
先攻はDEZERT。会場の照明が落ち、仄暗いステージにメンバー4人が登場。一瞬の静寂からMiyako(Gt)のギターが怪しく響き、1曲目「「擬死」」でライブがスタート。立体感あるサウンドと千秋(Vo)のささやくようなヴォーカルで世界観を丁寧に構築すると、溢れる感情を吐き出すように激しく展開する歌と演奏に、固唾をのむように見守ってた観客からヘドバンが起きる。1曲目にして観客の心をガッツリ掴むと「初めて観る奴らも今まで見てきた奴らも全員で行くぞ!」と千秋が煽り、「君の脊髄が踊る頃に」へ。SORA(Dr)のダイナミックなビートに観客がヘドバンを合わせ、Sacchan(Ba)が重厚なサウンドでヘヴィなグルーヴを生むと、千秋の美しく憂いある歌声が響く。
「胃潰瘍とルソーの錯覚」、「異常な階段」と続き、SORAのドラムソロで始まる「Call of Rescue」は千秋の痛切な歌声やMiyakoのギターソロで聴く者の感情を揺さぶる。MCでは「気合い入ってんのか? 兄さんの前なんだよ。「アイツらすげぇな」って言わせてぇんだよ。ビビって出て来れないようにしてやりてぇんだよ、俺らに殺されちゃうって思わせたいんだよ!」と煽り、「分かったら俺のリズムに乗って来い」と激しくドラムを打ち鳴らすSORA。Sacchanがお誕生日であることを明かし、おめでとうコールが起きたメンバー紹介を経て、始まった曲は「殺されちゃう」。
ミラーボールの光がきらめく中、4つ打ちのビートに乗せて<さぁ 踊れ どうせ殺されちゃう>と歌う物騒なダンスチューンに体を揺らす観客に「AKiさんのファンも温まって来てんじゃない?」と告げ、間髪入れずに「脳みそくん。」へと続くと、ライブは終盤戦へ。ラウドな演奏で始まった「「君の子宮を触る」」に大合唱とヘドバンの波が起き、「僕等の夜について」に拳と掛け声が上がり、フロアが大きな盛り上がりを見せる。
最後のMCでは、「私たちDEZERTは、来年2024年に日本武道館でやるって言った。確かに言ったんだよ。だから今日から「全員付いてこい!」って言おうと思ってる」と、武道館に向けての意気込みを語った千秋。さらに「ファイナルにDEZERTを選んでくれて、ありがとうございます。知らない先輩、知らない人に頭を垂れるのが嫌でバンドを始めたんですが、AKiさんは頭の上がらない先輩の一人です」とAKiへの感謝を告げると、「いま時間を見たらちょっと押してるんです。頭が上がらないまま戻るんで、みなさん助けてください!」と笑わせ、「ここでは綺麗なものだけ探しましょう」と、本編ラストとなる「The Walker」へ。たっぷり気持ちを込めた歌と演奏で、ポジティブなメッセージを届けた彼ら。武道館に向けて迷わず前に進む前向きな気持ちと、AKiやこのツーマンライブへのリスペクトを感じる美しく清々しいエンディングだった。
続く後攻はAKi。SEと手拍子に迎えられ、ゆっくりステージに登場すると、貫禄さえ感じさせるどっしりとした演奏から、「飛ばすぜ、渋谷!」と「HEADZ UP」でライブの始まりを告げると、観客が拳と掛け声を上げて応える。「渋谷、最高か!? 突き抜けるぜ!」と始まった「STORY」は、MOTOKATSU(Dr)のエネルギッシュで疾走感あるドラムに会場中から掛け声が上がり、AKiがドライブ感あるベースと力強い歌声を聴かせると、加藤貴之(Gt)とYOUSAY(Gt)が息の合ったギターアンサンブルで魅せる。対バンツアーでライブの猛者たちと熱い音楽でぶつかり合って来た、バンドの状態は絶好調。「もう1曲行こうぜ!」と「Brave New World」を叩き込むと、フロアの熱量がどんどん上昇していく。
黄色い歓声が上がる中、「ようこそ、『NO BORDER.』ファイナル! めちゃめちゃ熱い戦いを全国でやってきました」と挨拶して始まったMCでは、DEZERTを指して「間違いなく言えるのは、今日の対バンはいままでで一番極悪なバンドだと思います」と笑わせ、「ステージに残してくれたDEZERTの力を借りて、このステージを最高潮に持って行きたいんですけど、みなさん準備は出来てますか?」と告げたAKi。「ツアーで掲げたテーマは“NO BORDER”。どんな音楽だって、音楽じゃねぇか! と。今日はその名の下、同士が集まってると思っていいですか? 待たせたぜ渋谷、最高のステージ始めようか!?」と始まった曲は「OVERRUN」。
「OVERRUN」のグルーヴィーな曲調に観客が体を揺らすと、YOUSAYのギターイントロからAKiの色気あるヴォーカルで始まる「共犯」へ。さらに底なしのディープな世界へと誘う「ジウ」と続き、アプローチの異なる振り幅ある選曲で魅せた中盤戦。「1曲くらいダウナーな曲を」という曲紹介から、加藤の温かみあるアコギサウンドに、AKiの切ないハイトーンが響いた「SCREAM」へと続く流れは、ジャンルや音楽性にとらわれない“NO BORDER”のテーマを自ら体現していたし、初めて観る人にも、AKiのライブの魅力や深みが伝わるものだった。
MCではDEZERTのライブを袖で見ていたことを明かし、「暗黒の闇とそこに差し込む光を信じて未来に突き進む姿が混同してて、最高のステージでした」と感想を述べたAKi。「この対バンはマジでやって良かったと全ての会場で思ったし、いまこの瞬間を最高に楽しんで終わります」とファイナルを迎えての感想を語り、「こっからまだブチアゲて行きたいんですけど、よろしいですか?」と「狂奏夏」でフロアを予告通りブチアゲると、ライブはいよいよクライマックスへ。「FAIRY DUST」で会場に一体感を生み、「ラスト行けるか?」と始まった最後の曲は「FREAK SHOW」。各地で死闘を繰り広げ、強さとたくましさを増したAKiバンドの渾身の歌と演奏に、フロアが最高潮の盛り上がりを見せる中、この日のライブを激しく華麗に締めくくった。
両バンドがライブを終えた後、AKiがDEZERTメンバーを呼び込んで始まったのは、ファイナルのみのスペシャル企画となるセッションコーナー。「AKiさん、覚えてないかも知れないけど、ヒドいんですよ……」と、千秋がAKiの思い出を話したトークで爆笑を生んだ後は、DEZERTのYouTube企画『Focus of DEZERT』でコラボカバーしたAKiの「STORY」を初披露。DEZERTメンバーがオリジナルアレンジで演奏し、AKi&千秋がツインヴォーカルで披露する「STORY」に会場中が釘付けになる。MCではAKiがSacchanに誕生日のケーキとワインを用意するサプライズがあったりと、先輩後輩の互いの愛に溢れていたセッションコーナー。AKiが「好きな曲」と語るDEZERT「True Man」、AKi「The Inside War」を披露して、両組のファンを大いに喜ばせ、大団円でツアーを締めくくった。
この日のライブで発表があったように、本人の誕生日である2月3日 (土) に、<AKi LIVE 2024 「Birthday Bash!」>を東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で開催することが決定しているAKi。誕生日を祝うため、かねてから親交のある、葉月(lynch.)のソロプロジェクト・HAZUKIとLM.Cをゲストに招いて3マンライブとして開催されることも併せて発表となった。さらに、ギターにHIROTO(アリス九號.)、咲人(NIGHTMARE)、ドラムにShinya(DIR EN GREY)をAKiのバンドメンバーに迎え、一夜限りのスペシャル編成で記念すべき誕生日ライブに華を添える今回。チケットは、シド 明希のオフィシャルオンラインサロン「Resonants」と各バンドのオフィシャルファンクラブにて11月1日(水) 12:00より優先予約が開始されている。詳細は公式サイトをチェックして欲しい。
PHOTO:上原 俊、hy
TEXT:フジジュン
AKi 2MAN Tour 2023 「NO BORDER.」
2023年10月28日(土) SHIBUYA CLUB QUATTRO
SET LIST
■DEZERT
01. 「擬死」
02. 君の脊髄が踊る頃に
03. 胃潰瘍とルソーの錯覚
04. 異常な階段
05. Call of Rescue
06. 殺されちゃう
07. 脳みそくん。
08. 「君の子宮を触る」
09. 僕等の夜について
10. The Walker
■AKi
01. HEADZ UP
02. STORY
03. Brave New World
04. OVERRUN
05. 共犯
06. ジウ
07. SCREAM
08. 狂奏夏
09. FAIRY DUST
10. FREAK SHOW
■Session
01. STORY
02. True Man
03. The Inside War
≪AKiライブ情報≫
■AKi LIVE 2024 「Birthday Bash!」
2024年2月3日(土) Zepp Shinjuku(TOKYO)
<Guest Artist> HAZUKI / LM.C
OPEN 15:00 / START 16:00
<バンドメンバー>
Guitar HIROTO(アリス九號.)
Guitar 咲人(NIGHTMARE)
Drums Shinya(DIR EN GREY)
<MC>
団長(NoGoD)
【チケット料金】
スタンディング ¥7,500(税込・ドリンク代別)
※4歳以上有料
【オフィシャルオンラインサロン「Resonants」優先予約】
受付期間 2023年11月1日(水) 12:00~11月7日(火) 23:00
入会はコチラ https://lounge.dmm.com/detail/3041/
【ID-S BASIC優先予約】
受付期間 2023年11月1日(水) 12:00~11月7日(火) 23:00
※2023年10月30日(月)時点でID-S BASIC会員の方が対象となります。
入会はコチラ https://sid-web.info/fanclub
詳細はコチラ https://www.dangercrue.com/AKi/live.php
AKi オフィシャルサイト http://www.dangercrue.com/AKi/
明希 / AKi オフィシャルX https://twitter.com/AKiSID_official
シド 明希 オフィシャルオンラインサロン「Resonants」 https://lounge.dmm.com/detail/3041/
シド オフィシャルサイト http://sid-web.info/
シド オフィシャルX https://twitter.com/sid_staff
シド オフィシャルWeibo https://www.weibo.com/sidofficial
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Neverland / 『HumaNOISE』
歌詞合ってる?
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
ジャケットイラストのギャグが最高です
咲人さんのイラストに影響されて女性の友達とクリスマスに
シードルを飲もうと考えました 断わられました
咲人さんの絵は手つかずの新雪のよう 語学の勉強も真面目
です
咲人さんの絵はとても良いのでこれからも描き続けてくださ
い 独創的かつ笑えるイラストです 好きです
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
インサクリファイスが好評です ナイトメアメンバーで仲間
の飲み代をまとめて払うと雑誌で語っておられた咲人さん
ナイトメアでキリストはユダと詠まれていました 二年前の
Withはラクリマクリスティを意識したと知りました 咲人
さんのナチス嫌い発言
咲人さんにはキリスト教に対する照れのような感じを受けま
す キリストとご自分にとても似た意識を持っているのかも
しれないと思いました
downは意味を調べました 夜明け、でした
いつか一緒に朝日を見ようという歌詞に救われました
ジャキガンマイスターは咲人さんのセンスの良さが光ってい
ますね
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
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