2015-10-15
HEY-SMITHがキュレーターを務めた『Bowline』が大阪で開催
9月26日、27日の幕張メッセに続いて、いよいよBowline史上初となる大阪の陣が開催された。
今回キュレーターを務めたのは、地元大阪が誇るメロディックパンクバンド、HEY- SMITH!『会いたい人』というシンプルかつハートフルなテーマを掲げ、ジャンルレス、ボーダーレス、まさに"異種混合"のレアな面々がZeppなんば大阪に招集された。
■Crossfaith
「一緒に遊ぼうぜー!」。彼らの登場により、冒頭から場内のムードは暖気どころか一気に最大級のボルテージにまで引き上げられてしまった。『System X』『Xeno』『Devil's Party』など、最新アルバム『XENO』から狂乱必至の楽曲で観客にたたみかける。シャウトとヘッドバンギングが止まらない熱気のなか、ラストナンバーとなった『Countdown To Hell』では「最後は俺たちのやり方で終わらせてくれ!」というKoieの呼びかけと同時に、フロアの人垣が左右へ裂かれた。「中指あげろー!」という雄叫びを合図に、オーディエンスたちは再び入り乱れ、ひとつに。日本はもとより、海外のシーンでも鍛え抜かれた彼らのライブは本当に激しく、何よりもドラマティックだった。
■DUB 4 REASON
今回のキャスティングのなかでも特に異色の存在であった『DUB 4 REASON』のドレッド3人衆。ラフな雰囲気でステージ上に現れるや否や、まずは軽妙なデジタルサウンドと裏打ちのリズムが心地良い『SHOUT DUB』からのスタート。「暗黒ダンスミュージックとか言われてますけど、俺らめっちゃポップなバンドだから!」とオーディエンスに訴えたMASTER Kの言葉とは裏腹(?)に、続く『ANARCHY AND DUB』の独特な気怠さを孕んだヘヴィーなサウンドで観客を虜にした。すべての楽曲がインストゥメンタルで構成された彼らの音楽は、言葉以上に強い印象を与え、ライブ終了後も深い余韻を残した。
■グッドモーニングアメリカ
やはり一筋縄ではいかないバンドである。オープニングでのたなしんの客席からの登場に、フロアは一時騒然となった。オーディエンスに支えられながら、恒例の「ファイヤー!!」の掛け声でいよいよライブがスタート(たなしんはオーディエンスの手により、安定の半ケツでステージ上へ)。『未来へのスパイラル』『コピペ』でフロアのテンションをさらに煽り、続く新曲『ディスポップサバイバー』では、オーディエンスと息の合ったコール&レスで一体感を増した。ラストを飾った『空ばかり見ていた』の後、止まない拍手喝采のなか、メンバー全員が観客席に向けて、いつまでも深くお辞儀をしていた姿が印象的だった。
■LIFE IS GROOVE
“異種混合”という言葉をこの日一番体現していたのは、おそらくこのバンドだったのではないだろうか。KenKen、ムッシュかまやつ、山岸竜之介、韻シストバンドなど、新鋭から百戦錬磨までの実力派が揃った『LIFE IS GROOVE』。「世界で一番かっこいいファンクミュージックをやろうと思って、このバンドを結成しました!」というKenKenの言葉通り、冒頭の『PARTY ON』から最高にグルーヴィなサウンドでフロアを包んだ。『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』では、KenKenの盟友であるROTTENGRAFFTYのN∀OKIが飛び入り参加し、即興のライミングを披露。続くラストでは、ムッシュかまやつ氏の代表曲であるザ・スパイダーズの『バンバンバン』で、この最高にクールなセッションの幕を閉じた。
■POTSHOT
今回キュレーターを務めたHEY-SMITHにとって、おそらく多大な影響を受けた存在であろうバンド『POTSHOT』が登場。『POTSHOT IS COMING』からのスタートで、フロアでは呼応するようにスカダンスが始まった。『BE ALIVE』『RADIO』と、ステップの足を止めさせないほどアッパーな曲が続き、曲間の「絶賛解散中のPOTSHOTです!」というRYOJIの自虐的なMCには、オーディエンスから笑いと歓迎の拍手が鳴った。新曲『FIGHT TOGETHER』に続いて「猪狩からのリクエストです」という言葉から始まった『UNDER THE BLUE SKY』で、場内のボルテージは最高潮に。軽妙でハッピームードに溢れた彼らのライブは、多くのファンを魅了した。
■PUFFY
この日の"紅一点"として登場したPUFFY。クールなロックナンバー『boom boom beat』を皮切りに『愛のしるし』『これが私の生きる道』などのヒットチューンで、あっと言う間にフロアの空気を"PUFFY色"に塗り替えた。先程まで激しいモッシュ合戦を繰り広げていた観客も、この時間ばかりは身体をゆるく左右に揺らし、一緒にメロディを口ずさむ。「カニ食べいこう〜!」マイクを向けられたオーディエンスが大合唱で応えた『渚にまつわるエトセトラ』に続いて、彼女たちのステージを締めくくったのは、やはりこの曲『アジアの純真』。結成20周年を迎えてもなお、変わらぬ愛くるしさと類を見ないオリジナリティは、不動の"ポップ・アイコン"としての貫禄さえ感じさせた。
■HEY-SMITH
トリを飾ったのは、本イベントのキュレーションを務めたHEY-SMITH。彼らの登場…いや、“復活”を心待ちにしていたであろうファンたちが、所狭しとフロアにひしめきあっていた。暗幕が開くと同時に、雄叫びにも似た観客からの歓喜の声が場内に響く。スタートの合図となった『Endless Sorrow』から、客席はもはやマグマさながらの熱気と狂乱の坩堝に。『Drug Free Japan』『Jump!!』など、ひたすらボルテージを上昇させる曲が連続投下され、まるでステージ上の彼らの熱狂が伝染しているかのように激しく悶えるオーディエンスの姿は、"狂喜乱舞"以外に当てはめる言葉が見つからないほどだ。『俺は音楽しか信じていない!音楽はお前らが思っているより尊いんじゃ!ダウンロード出来るもんならやってみろ!』という猪狩の言葉から始まった『Download Me If You Can』、そして自身のルーツのひとつから生まれた名曲『Skate Or Die』でステージを後にした。だが、そのまますんなりと終わるはずはなく、アンコールに呼び込まれ、ステージに再登場した彼らは『True Yourself』、そしてCrossfaithのKoieを招いての『Come Back My Dog』を熱演。これですべてのライブが終了…と思いきや「裏に行ったらあと30秒あるって言われたから、30秒で終わる曲やります!」と『Teenage Frustration』を演奏した。つくづく“完全燃焼”させてくれるバンドである。
まさに“この日だけのスペシャルな対バン”を観ることが出来た『Bowline大阪場所』。終演後、会場を後にする観客の最高に満たされた表情を見て、ひとつの確信を得ることができた。今回キュレーターを務めたHEY-SMITHが誰よりも一番「会いたかった」のは、素晴らしいステージを飾ったキャストたちだけでなく、この日に会場に訪れたすべてのお客さんたちだったのではないだろうか。そして、テーマに掲げた「会いたかった」という言葉が、この日のライブが終了する頃には、すべての人の心の中で「会えて良かった」という言葉に変化していたような気がした。
TEXT:三好千夏
PHOTO:半田安政(Showcase)(Crossfaith、グッドモーニングアメリカ、POTSHOT、HEY-SMITH)、HayachiN(DUB 4 REASON、LIFE IS GROOVE、PUFFY)
【セットリスト】
■Crossfaith
1. System X
2. Xeno
3. Monolith
4. Ghost In The Mirror
5. Devil's Party
6. Omen
7. Countdown To Hell
■DUB 4 REASON
1.SHOUT DUB
2.ANARCHY AND DUB
3.WICKEDUB
4.CRISIS DUB
5.ETERNAL RIGHTS
■グッドモーニングアメリカ
1.未来へのスパイラル
2.コピペ
3.ディスポップサバイバー
4.キャッチアンドリリース
5.ハローハローハロー
6.空ばかり見ていた
■LIFE IS GROOVE
1.PARTY ON
2.Today's Song
3.Brain Food MaMa
4.ゴロワーズを吸ったことがあるかい
5.バンバンバン
■POTSHOT
1.POTSHOT IS COMING
2.BE ALIVE
3.RADIO
4.FIGHT TOGETHER
5.UNDER THE BLUE SKY
6.LOVE CHANGES EVERYTHING
7.SHE IS CUTE
8.PARTY
9.EVERY RAIN LETS UP
10.FREEDOM
11.MEXICO
12.CLEAR
■PUFFY
1.boom boom beat
2.愛のしるし
3.これが私の生きる道
4.Hi Hi
5.赤いブランコ
6.誰かが
7.渚にまつわるエトセトラ
8.アジアの純真
■HEY-SMITH
1.Endless Sorrow
2.Drug Free Japan
3.Living In My Skin
4.Like A Gentleman
5.Jump!!
6.Stand Up For Your Right
7.The First Love Song
8.Lonely With Everyone
9.We Sing Our Song
10.Download Me If You Can
11.Skate Or Die
en1.True Yourself
en2.Come Back My Dog
en3.Teenage Frustration
【関連リンク】
Bowline オフィシャルHP
FACT主催サーキット・フェスの全出演バンド&当日のニコ生放送が決定
タワレコ主催イベント「Bowline」、HEY-SMITHキュレーター公演のSPトレーラーを公開
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キズ / 『仇』
来夢さんの歌詞ほんとにグッと来る。この先ずっとかっこいい歌
詞歌ってて欲しい。
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JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
ジャケットイラストのギャグが最高です
咲人さんのイラストに影響されて女性の友達とクリスマスに
シードルを飲もうと考えました 断わられました
咲人さんの絵は手つかずの新雪のよう 語学の勉強も真面目
です
咲人さんの絵はとても良いのでこれからも描き続けてくださ
い 独創的かつ笑えるイラストです 好きです
JAKIGAN MEISTER / 『Bhava』
インサクリファイスが好評です ナイトメアメンバーで仲間
の飲み代をまとめて払うと雑誌で語っておられた咲人さん
ナイトメアでキリストはユダと詠まれていました 二年前の
Withはラクリマクリスティを意識したと知りました 咲人
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downは意味を調べました 夜明け、でした
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ジャキガンマイスターは咲人さんのセンスの良さが光ってい
ますね