合鍵を持ってる
扉は見つからない
探し倦ねて汗ばんでいる
朝の陽を浴びながら
ひなげしが咲いている
突っ立って全ての問いに答えながら
そこで
今を生きている
独りぼっちで

雷鳴が近付いて
また空が泣き出した
屋根が歌えば
街の色が滲む
そこで
夜を待っている
傘に隠れて

腕時計の針が規則的に回る
やって来る 去ってゆく
突っ立って待っている
待っているふりをして
立っているだけ
突っ立っているだけ

合鍵は錆びてる
鍵穴は見つからない
ひなげしが咲いている
時計の針が回る
そこで
今を生きている
今を生きている
明日を待っている
突っ立っている


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