手にしたものはガラクタばかりであったが
それ等は今もポケットの中で燃えている
越して来た日々は無価値なものであったか?
今朝も街は広がり続けている
辿り着く宛のないままこの人生は
風が吹く度にヒラヒラと震えるばかり
見果てぬ夢 途切れ途切れ 破れかぶれ
泣きながら笑って 笑いながら泣いて

彼方此方から聞こえてくるのは
押し殺したような溜息ばかりじゃないか
上辺をなぞって必死に燥いで消える
空騒ぎばかりじゃないか

雪と花弁と灰が降り積もって
風と交差点と背中が過ぎて行った
解ったようで解らなかった答えを
空に投げ返して 追いかけて走って

雲の切れ間から落ちて来たのは
どうにでもなって構わない明日じゃないか
昨日を捨てて拾った今日じゃないのか?
心臓で刻む真昼の街
蹴飛ばし歩く午後の木漏れ日


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