心を眠らせ 人々の中へ
花は終わった様だ
葉桜並木

遥か地平に立ちのぼる
焼却場の煙

鍵穴はいつか
合わなくなっていた
雨はあがった様だ
埃の匂い

寝惚け眼に陽光は
ぶれる視界を示す
そぞろ歩きの疲れ
足の裏との対話

せめて一時、通い合う
そっと笑顔を交わし合う
水の底に深く、光る鍵が見える

だけど、それは、いまだ、水の底。


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