君と歩いていた
少し背中かがめて
茜色に染まる道
細い左手が遠い

線路沿いに見えた
黄金町商店街
錆びたシャッターの行列
君と灯した豆電球

時間は止まらなくて
それもわかっていて
それでもどこかで待ってる
独り善がりの色褪せぬ日々

この胸からこの声から溢れ出すよ
巡りゆく季節に
君の声が君の夢がかき消されて
もう届かぬ恋の唄

ほつれた糸を辿れば
いつもの待ち合わせ場所
寂しく伸びる影法師
君の足音が遠くなる

何度叫んでみても
声にならないくせに
今もどこかで待ってる
小さな君の細い左手

この街からこの空から溢れ出すよ
巡りゆく季節に
君の声が君の夢がかき消されて
もう叶わぬ恋の唄

この胸からこの声から溢れ出すよ
巡りゆく季節に
僕と君の輝いた日が かき消されて
もう届かぬ恋の唄

今も目を閉じれば
右手に残る温もり
茜色に染まる道
もう戻れない秋の日


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